面接では「最近気になるニュース」を質問されるケースがあります。応募者の情報感度や価値観といった情報を読み取れるためです。面接前にしっかり準備をすることで、面接官に与える印象が変わります。
本記事では、面接で最近気になるニュースを聞かれたときの答え方や準備について解説します。
目次
企業が面接で「最近気になるニュースは?」と質問する狙い

採用面接で、応募者に「最近気になるニュース」を聞いてくるケースがあります。面接では、何の意図もなく質問することはありません。質問するからには、何らかの狙いがあります。
最近気になるニュースを質問することで、応募者の情報感度の高さや社会問題への関心度だけでなく、価値観や感性といった「特性」を把握することが可能です。ここでは、企業が面接時に「最近気になるニュースは?」と質問する狙いについて解説します。
1.情報感度の高さを知るため
企業が最近の気になるニュースを質問する狙いは、応募者の情報に対する感度を知るためです。情報感度とは、周囲で起こる出来事への興味や関心、意識を指します。
企業は応募者の情報感度の高さを知るため、生活する中でどの程度「情報に対しアンテナを張っているのか」「知識を得ようとしているのか」を測ります。
情報化社会といわれる昨今では、ITの進歩によりさまざまな情報をリアルタイムで手に入れることが可能です。流行の移り変わりも早く、世の中の流れが変わることで、業務に影響する可能性はいくらでもあります。そのため、情報に対しどれだけアンテナを張っているかどうかが、企業に貢献できる能力の1つになるのです。
また、仕事をするうえでは、会社内での情報感度も大切です。周囲の状況に目を配り、協力できる人材がいることで、組織としての生産性が上がります。情報感度が高い人材は、企業からも高い評価を受けるでしょう。
2.社会問題への関心度を測るため
社会問題への関心度を測ることも、最近の気になるニュースを質問する狙いです。仕事をするだけが社会人ではありません。生活していくには、国民の1人としての義務を果たす必要があります。
そのためにも、社会で起きている問題を理解し、自分なりの意見を持つことが大切です。もし、社内問題に興味がないと思われた場合、自分以外の問題に対する責任感が低いと受け取られる可能性があります。
そうなった場合、入社後も周囲に協力できない人材と思われるかもしれません。日頃から社会問題への関心を持っていれば、責任感のある人材であると企業に印象付けられるでしょう。
3.価値観や感性を知るため
応募者の価値観や感性を知ることも、最近の気になるニュースを質問する狙いの1つです。ニュースを見たときに、どのような反応をするのかは人によって異なります。
暗いニュースに対し共感する人もいれば、問題提起をする人もいるでしょう。全国的なニュースではないものでも、自身や企業に関係するニュースであれば問題ありません。
企業は「どのようなニュースが気になるのか」「ニュースに対してどのような感情を持つのか」を知ることで、応募者の価値観や感性を理解できます。ニュースを選んだ理由と、その反応こそが、企業が知りたい情報といえるでしょう。
「最近気になるニュース」の選び方の基準

「最近気になるニュース」の選び方には基準があります。インターネット上で見た情報から気になるニュースを選べばいいだけではありません。
選ぶ基準として挙げられるのは「いつ」「どこから」発信されたものであるかどうかです。発信された時期が古ければ「最近」のニュースとはいえないでしょう。情報源が曖昧な場合、そのニュースが正しい情報なのかわかりません。
官公庁や大手メディアといった情報源から取得したニュースを話すことで、面接官にはじめてアピールできるのです。ここでは、「最近気になるニュース」の選び方の基準について解説します。
1年以内に話題になったニュースか
「最近気になるニュース」を選ぶ際は、いつのニュースなのかが肝心です。しかし「最近のニュース」とはいつまでのニュースを指すのでしょうか。
「最近」には特に定義がないため、古いと感じない時間軸のニュースであれば問題ありません。過去半年以内のニュースであれば、最近のニュースといえるでしょう。2年前のニュースであれば、少し古いと感じる面接官もいるかもしれません。
面接日から1週間や1ヶ月であれば最近のニュースといえますが、そこまで新しい情報でなくても、最近のニュースとして認識されるはずです。あくまでも感覚的ではあるものの、過去1年以内のニュースを選べば問題ないでしょう。
信頼できる情報源から発信されたニュースか
信頼できる情報源から発信されたニュースかどうかもポイントです。どれだけうまく気になるニュースについて説明したとしても、そのニュースが信頼できない情報源から入手していては、意味がありません。ニュースの内容が間違っている場合や、フェイクニュースの可能性があります。
仮に間違った情報のまま認識した場合、面接官に指摘されることも考えられます。正しい情報を取得できない人材としてネガティブなイメージを持たれてしまう可能性もあるでしょう。
面接で話したいニュースが見つかった場合は必ず情報源を確認し、そのニュースが信頼できるものであることを確信したうえで採用しましょう。
以下の情報源であれば、信頼できるニュースといえるでしょう。
- 官公庁から発信された情報
- 調査元の一次情報
- 全国区の大手メディアから発信された情報
「最近気になるニュース」の話の組み立て方

ここでは「最近気になるニュース」を話すときの伝え方について解説します。限られた時間内で面接官に伝えるためには、話す内容や順番を組み立てておくことが必要です。
組み立て方には以下のような「型」があります。
- 概要や結論を話す
- 興味を持った理由を話す
- 自分の考察や意見を話す
情報を整理し、型に沿って話すことで面接官に好印象を与えられます。
1.最初にニュースの概要を話す
最近気になったニュースを話す際は、概要と結論から話しましょう。はじめに「何の話なのか」「何を言いたいのか」を示さなければ、どんなに論理的な話をしたとしてもわかりにくい印象を与えます。
概要や結論をはじめに伝えることで、そのあとの具体的な話が伝わりやすくなります。これは、ニュースに限らずどの話でも共通している話し方です。概要を話さないまま話しはじめた場合、面接官からは「この人は情報を端的に伝えられない」と思われます。
仕事では、問題が発生した際に迅速に対応するため、物事を端的に伝える能力が求められます。伝える能力が低いと判断されれば、評価が低くなってしまうかもしれません。
「まずは概要から話す」ことを意識して話を組み立てましょう。
2.そのニュースに興味を持った理由を話す
ニュースの概要を話したら、そのニュースに興味を持った理由を話します。面接官が知りたい情報は、ニュースの内容ではありません。ニュースを知った応募者が「なぜそのニュースが気になったのか」「ニュースを見てどう思ったのか」「行動に起こしたのか」といった情報感度や関心度を知りたいのです。
ニュースを気になった理由や感じたことがわかれば、面接官は応募者が興味を持つポイントを理解できます。興味を持つポイントを理解できることで、その人の趣向や個性を理解できるでしょう。
応募者の趣向や個性は、自社の業務に適しているかを判断する情報の1つです。正しく評価してもらうためにも、ニュースに興味を持った理由を具体的に話す必要があります。
興味を持った理由を伝える際は、経験や現在取り組んでいることを交えて話しましょう。自身の経験とニュースをリンクさせれば、面接官は「情報と自身の経験を結びつけられる人材」であることが伝わります。業務を進めるうえで必要な能力でもあるため、好印象を与えられるでしょう。
3.自分の考察・意見を話してまとめる
ニュースに興味を持った理由を話したら、自分の考察や意見を話してまとめましょう。面接官は、応募者がどのような価値観や感性を持っているのかを知りたいと思っています。ニュースの内容だけではなく、自分の考察や意見を伝えることで、興味を持った理由以上に応募者の個性が伝わります。ニュースに対する説明の中で、最も重要な部分といっても良いでしょう。
また、自分の考えをわかりやすく説明できれば「自分の意見を言える人材」であることをアピールできます。ただし、難しい言葉や専門用語を使う必要はありません。自分の言葉で自信を持って話すことが大切です。
「最近気になるニュース」の深掘り方法

最近気になるニュースを説明する際は、話す順番だけでなく、内容も準備する必要があります。ニュースを知っているだけでは準備ができたとはいえません。信頼できる情報源であることを確認し、自分の考えを今後のアクションまでまとめることで、独自性を出せます。
ここでは、最近気になるニュースの深掘り方法について解説します。
表面的な部分だけでなく理解を深めて独自性を出す
最近気になるニュースの深掘り方法として、表面的な部分だけではなく、理解を深めて独自性を出すことが大切です。気になるニュースに対し「気になった理由」と「自分の考え」をまとめましょう。
要約した内容や気になったポイントをノートに整理しながらまとめると、理論展開しやすいのでおすすめです。応募先企業の情報だけでなく、関連企業のプレスリリースにも目を通しながら情報収集しましょう。
ただし、情報元には注意が必要です。個人サイトやSNSには、偏った意見や間違った情報が記載されているケースがあります。このようなサイトからではなく、前述した官公庁や大手メディアといった信頼できる情報源から収集しましょう。
また、話すときのことを考えながらまとめると、面接時にスムーズに説明できます。本番で焦らないためにも、繰り返し練習しましょう。
今後の自分のアクションまで落とし込めるとよりベター
最近気になるニュースを深掘る際は、今後の自分のアクションまで落とし込めると相手の心証がさらに良くなります。収集した情報から感じたことを伝えただけでは、入社後にどのような働きをするのかまでは伝わりにくいでしょう。
例えば、SDGsについてのニュースを説明したい場合、収集して得た情報から「自分ならこうする」「このような行動を取っていきたい」といったアクションまで考えることで、行動特性をアピールできます。
行動特性をアピールすることで、面接官にも好印象を与えられるでしょう。
「最近気になるニュース」で避けた方がいい話題

最近気になるニュースはどのような話題でもいいわけではありません。面接には相応しくない話題も存在します。避けた方がいい話題は以下の3つです。
- 芸能人に関する話題
- 宗教に関する話題
- 個人の出来事に関する話題
芸能人に関する話題は面接には相応しくありません。たしかに興味のある芸能人を伝えられるという意味では、自分の価値観や感性を伝えることにはなります。しかし、芸能関係の会社でない限り、業務に関係することは少ないでしょう。
面接官も、業務に関係ない話題から応募者の特性を判断するのは困難です。よほど業務に結びつけられる場合でない限りは、芸能人の話題は避けましょう。
宗教や思想に関する話題も、避けた方がいい話題です。信仰する宗教や思想は個人の自由であり、人によって異なります。宗教や思想の話題を出した場合、どんなに良い流れで自分の考えを話したとしても、その内容次第では面接官が反応に困る可能性もあるでしょう。
厚生労働省からは、採用選考時に配慮すべき事項として、宗教や思想に関することが含まれています。この情報を会社側が把握することで、職業差別につながる恐れがあるのがその理由です。宗教や思想に関するニュースの話をした際に、途中で面接官に止められてしまう可能性も考えられるでしょう。
また、個人の出来事に関する話題も避けた方が良い話題の1つです。面接官が最近気になるニュースを質問するのは、情報感度の高さを知る意図もあります。個人の出来事に関する話題を取り上げた場合「ニュースをチェックしていない」「周りのことに興味がない」「準備が足りない」と思われても仕方ありません。
仮にうまく説明したとしても、面接官にも予備知識がないため共感しにくいでしょう。ネガティブな印象を与える恐れがあるため、個人の出来事に関する話題は避けた方が無難です。
プラスの評価につながりにくいため、避けるのが良いでしょう。
「最近気になるニュース」を聞かれた時の回答例

ここでは、最近気になるニュースを聞かれたときの回答例を紹介します。どの回答例も前述した「型」に沿って作られています。回答例を参考に、自身の興味がある話題の話を組み立てると良いでしょう。
今話題のニュースや、国内問題、国際問題といった話題別の回答例や、業界関連の回答例を紹介します。
【今話題のニュース】の回答例
ここでは、今話題となっているニュースに関する例文を紹介します。紹介する話題は、空き家問題とサブスクリプションです。どちらも、自分の結論を述べたうえで、理由を説明しています。
例文1
私が最近気になっているニュースは、空き家問題です。実家は地方にあり、将来的に実家が空き家になる可能性があります。そのため、空き家問題は他人事とは思えません。
都市部では高層マンションが建設されています。より良い住まいへのニーズや投資を考えると、新しい住まいが建設されるのは仕方ありません。しかし、日本の人口は減少しており、都市部でも空き家が増加することが考えられます。
地方での空き家対策を調べてみると、空き家専用のマッチングサイトを自治体が活用し、移住者に住んでもらったり、民博事業の展開やリノベーションによる別の施設として利用したりと、さまざまな工夫をしていることがわかりました。
空き家問題から新しい価値を生み出す発想に感銘を受けました。私自身が仕事をするうえでも、このような工夫をできるようになりたいと考えています。
【想定される面接官からの質問】
空き家対策として、あなたならどのような対策が浮かびますか?
例文2
私が最近気になっているニュースは、サブスクリプション事業の浸透です。私自身もサブスクリプションを利用しているのですが、気付いたら利用しているサービスが増えていたことから、サブスクリプション事業に注目しました。
個人的な考えとしては、さまざまな業界にサブスクリプションが導入されると思っています。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により外出が制限され、自宅で過ごす時間が長くなりました。飲食店をはじめとした業界が打撃を受ける中、動画配信を中心としたサブスクリプション事業については逆に追い風となり、事業を拡大しています。
現在はサブスクリプションといえば、動画配信のほかにも音楽や漫画といったサービスが中心ですが、車やバッグといったものでもサブスクリプションサービスを展開する企業がでてきました。新型コロナウイルス終息後は、美容室や飲食店でもサブスクリプションサービスが始まると予想しています。
世界情勢の変化は早く、予想するのは簡単ではありません。サブスクリプションサービスは情勢の流れからニーズを読み取り、成功した事業だと思っています。情勢の変化に敏感になり、ニーズを把握することで貢献したいです。
【想定される面接官からの質問】
ニーズを読み取るために、普段から意識していることはありますか?
【国内問題のニュース】の回答例
ここでは、国内問題のニュースに関する例文を紹介します。紹介する話題は、携帯電話料金と選挙の投票率についてです。選挙の投票率については、社会に対する責任感をアピールする説明をしています。
例文1
私が最近気になっているニュースは、携帯電話料金の値下げについてです。毎月支払う費用であることから、このニュースに興味を持ちました。個人的な考えとしては、料金形態をさらにシンプルにして欲しいと思っています。
近年では若い方から高齢の方まで、年齢に関係なく誰もが携帯電話を持つ時代になりました。政府から携帯電話料金の値下げを推進されたこともあり、各キャリアの料金が下がったこと自体は良いことです。
その一方、利用者からは「料金形態が複雑」「いくら必要なのか、わかりにくい」という声も聞こえます。利用者がさらに使いやすいサービスにするためにも、わかりやすい料金形態にする必要があると思っています。
御社に入社できた際は、わかりやすい料金形態の構築に尽力したいと考えています。
【想定される面接官からの質問】
わかりやすい料金形態をする際に必要なことは何だと思いますか?
例文2
私が最近気になっているニュースは、選挙の投票率に関する話題です。私自身、在学中に投票権を得てからは毎回投票に行っていたのですが、投票に行かない人がいることを知り驚いたことから興味を持ちました。
先日の都議会議員選挙では、投票率の低さが印象的でした。特に低かったのは20代です。私と同年代の方の投票率が低いことに対して疑問を持っています。今後の社会を担っていくのは私達の年代のはずです。
若者が今の社会に対し不満を持っているという声は、よく耳にします。現に、今の社会は50代60代の方が過ごしやすい社会になっていると思っています。若い年代からみると不満が出るのは当然です。
私達の年代と50代や60代の方では社会に対する感じ方に違いがあるはずです。それにもかかわらず投票に行かないようでは、社会が変わるはずがありません。
未来の社会を作っていくのは私達です。私達が政治に目を向け、投票することで社会が変わると思っています。
【想定される面接官からの質問】
あなたの周りの友人達は投票に行っていますか?
【国際問題のニュース】の回答例
ここでは、国際問題のニュースに関する例文を紹介します。紹介する話題は、新型コロナウイルスの治療薬とウクライナ情勢による食糧問題についてです。新型コロナウイルスの話題では、仕事での対応とも結びつけて説明しています。
例文1
私が最近気になっているニュースは、新型コロナウイルスの治療薬に関する話題です。新型コロナウイルスの感染者が急増していることもあり、非常に気になっています。新型コロナウイルスは、特に高齢者や基礎疾患を持っている方は、重症化しやすい可能性があることで知られています。
地方に祖父がいることもあり、もしものことを考えると知っておきたい情報です。アメリカで、新型コロナウイルスの飲み薬に対して、緊急使用許可が出たというニュースがありました。この飲み薬は、日本でも特例承認されています。
新型コロナウイルスが始まって2年以上経ちましたが、さまざまな対策が打ち出されてきました。このニュースであらためて感じたことは、対策にはタイミングやスピード感が大切ということです。
「必要なときに」「必要な情報を」「必要な人に」スピーディーに供給すれば、困っている人に役立ちます。もちろん正しい情報であることが前提です。社会人になってからではなく、今のうちに意識し、問題発生時にすぐに適切に対応できる人材になります。
【想定される面接官からの質問】
対策を実行するうえで、スピードと正確性のどちらが大切だと思いますか?
例文2
私が最近気になっているニュースは、ウクライナ情勢と食糧危機の問題に関する話題です。海外のこととはいえ、目が離せないニュースとして注目しています。
私は、大学に通うため実家を出て1人暮らしをしています。生活費を節約するため自炊をすることが多く、パンやパスタを頻繁に食べていますが、最近、小麦粉をはじめとした食べ物の価格が高騰しはじめました。
昨年からウクライナとロシアでは戦争が続いています。それにより、穀物の輸送ができないことや、収穫にも影響が出ている状況であることを知りました。調べると、ウクライナの穀物はアフリカの国へも輸出されています。
戦争にはまったく関係ない国にまで影響してしまうことは、大きな問題です。個人的にも、できる援助がないかどうか行動していきたいと思っています。
【想定される面接官からの質問】
具体的にどのような援助をしようと考えていますか?
【業界関連のニュース】の回答例
ここでは、業界関連のニュースに関する例文を紹介します。営業職や事務職、IT業界を志望している場合の回答例を挙げました。それぞれ、入社後にどのようなことをしたいのかをアピールする回答になっています。
営業職志望の場合の例文
私が最近気になっているニュースは、テレワーク導入率の推移に関する話題です。これまでの営業といえば、対面でするのが当たり前だったと思っています。しかし、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、さまざまな業務をオンラインで対応するようになっています。
営業活動でも、オンライン商談をするケースが当たり前になっている情報を目にし、これまでとは異なる問題に直面しているのではないかと感じたことから興味を持ちました。
東京都の産業労働局が発表している情報では、2021年で従業員数30名以上の企業で、半数以上がオンライン商談を導入していることがわかり、今後もさらに増加していくことが予想されます。
対面でなければできなかったことがある一方、アポイントのハードルが下がったことや、移動コストを削減できるといったメリットもあります。オンライン商談の導入は、始まったばかりで、これからも改善が必要なはずです。私自身も経験しながら改善に取り組みたいと考えています。
【想定される面接官からの質問】
オンライン商談のデメリットにはどのようなことがありますか?
事務職志望の場合の例文
私が最近気になっているニュースは、直下型地震が発生した際に、帰宅が困難になった人達へ一時滞在施設の利用を呼び掛けているという話題です。私は、会社として防災意識を高めていきたいと思っています。
東日本大震災の発生当時、父が深夜に疲れ切った状態で帰宅したことがありました。その姿を見て、災害発生時に帰宅することの大変さを目の当たりにしていたことが、このニュースに興味を持った理由です。
ニュースでは、電車やバスがストップした際に、都外から来た人に対して一時滞在施設の利用を呼び掛けていました。それにより、一時滞在施設の存在を知らなかった人達が、帰宅に困ることがなかったと考えています。
もし御社の総務部に配属された際には、従業員に対し一時滞在施設があることを周知し、災害発生時に利用するよう促していきたいと思います。
【想定される面接官からの質問】
どうやって従業員に周知しますか?
IT業界志望の場合の例文
私が最近気になっているニュースは、惣菜製造業でDX化やロボット活用を推進する新プロジェクトを開始するという話題です。個人的に、衛生面や効率面を考えても、食品業界にもDX化やロボットの導入が効果的なのではないかと仮説を立てていたことから、このニュースに興味を持ちました。
ニュースでは、製造業に対しスマートファクトリー化を総合支援する企業が、DX化やロボット活用を推進するプロジェクトを作ったと報道されていました。DX化やロボットの導入は、人材不足の解消に効果があるだけではなく、市場環境の変化にも対応できると考えています。
DX化やロボット化のニーズがある市場を見つけ、提案することで、IT業界の存在意義を見出していけると思います。
【想定される面接官からの質問】
ほかにはどのような業界でDX化やロボットが必要だと思いますか?
興味を持てるニュースの探し方

ここでは、興味を持てるニュースの探し方について解説します。最近気になったニュースについて回答する場合、ニュースの内容だけではなく社会や経済の流れを理解しておくことが大切です。
自分の考えや考察については、何が正解ということはありません。しかし、社会や経済の流れを理解していなければ、ニュースを見てもそれがどのような影響を与えるのか想像できません。
社会や経済の流れを理解するのに有効なのは、新聞です。実家に住んでいる方であれば、親が新聞を取っているでしょう。日本経済新聞があれば申し分ありません。日本経済新聞は、その名のとおり経済に関するニュースが多く記載されています。業界や企業研究の材料になるため、おすすめの新聞です。
新聞がない場合の情報源としては、テレビもおすすめです。日頃から情報番組を見る習慣をつけておくと良いでしょう。なかなかテレビを見る時間がない場合は、移動時間や休憩時間を利用してニュースサイトやニュースアプリを利用すると良いでしょう。
サイトによっては、業界に特化した情報が取得できるものや、時事問題であれば、解説がついているものも存在します。効率的に情報を取得できるため、時間が限られている方にとってはおすすめの方法です。
企業が最近気になるニュースを質問する理由は、応募者の人間性や特性を把握することです。ニュースを選ぶ際は、自分をアピールできるニュースや説明しやすいニュースを意識しながら探すことがポイントです。
1年以内に発生したニュースから気になったものをピックアップし、なぜ興味を持ったのかを考えながら探しましょう。
面接前に最近のニュースの内容や考えをまとめておこう

採用面接では、応募者に「最近気になるニュース」を聞いてくるケースがあります。面接でこのような質問をする理由は、応募者の情報感度の高さや社会問題への関心度、価値観、感性といった「特性」を把握するためです。
「最近気になるニュース」を選ぶ際は「いつ」「どこから」発信されたニュースであるかどうかが大切です。「1年以内」に、官公庁や大手メディアといった「信頼できる情報源」から発信されているかを確かめたうえで選びましょう。
面接には相応しくない話題も存在します。芸能人や宗教、個人の出来事に関する話題は避けましょう。ニュースの内容だけではなく、社会や経済の流れを理解しておくことも大切です。ニュースを選ぶ際は、自分をアピールできるニュースや説明しやすいニュースを意識しながら探しましょう。
限られた時間内で面接官に伝えるためには、話す内容や順番を組み立てて話すことが必要です。「概要・理由・考察」の順番を意識して話すことで、面接官に好印象を与えられます。話す順番だけでなく、内容も準備が必要です。ニュースを知っているだけでは準備ができたとはいえません。自分の考えを今後のアクションまでまとめることで、独自性を出せます。
本記事では、最近のニュースを聞かれたときの回答例を紹介しました。どの回答例も前述した「型」に沿って作られています。回答例を参考に、自身の興味がある話題の話を組み立てると良いでしょう。
最近のニュースを説明するだけで、応募者のさまざまな特性を見抜かれます。面接前に、準備の時間を確保し、内容や自分の考えをまとめたうえで、面接に臨みましょう。
もしも、自分の考えがまとめられないようであれば、PaceBoxのキャリアアドバイザーに無料で相談いただくことも可能です。ぜひご活用ください。
