「Web面接って対面面接とどこが違うの?」「Web面接のマナーが分からない」Web面接に慣れていないと対面面接との違いに戸惑うこともありますよね。新型コロナウイルスの影響もありWeb面接を採用する企業は増えています。Web面接にはオンライン特有の注意点やマナーがあるので確認しておきましょう。初めてのWeb面接にも安心して臨めるように、Web面接で必要な事前準備やマナー、Web面接でよくある質問などを解説します。


目次
Web面接とはどういったものなのか?
Web面接とは、パソコンやスマホなどを使ってインターネット経由で行う面接のことで、ZoomやSkypeなどが代表的なツールです。インターネットが接続できる環境があればどこでも面接をできるのが最大の特徴で、コロナ禍の感染対策としてWeb面接を取り入れる企業も増えています。また、Web面接であれば遠方の企業とも面接がしやすく、移動時間や交通費の負担がかかりません。企業側にとっても、広く優秀な人材を採用でき、会場設営が不要というメリットがあるため新型コロナウイルス終息後も需要があると推測されます。
初めてのWeb面接を受ける場合は、手順や流れが分からず不安になることもあるでしょうが、面接時の心構えは対面面接と同じなので安心してください。実際にオフィスに行って面接をするよりもリラックスして臨めるので、対面面接よりも力を発揮できるという意見もあります。事前準備をしっかりしてWeb面接に臨みましょう。
Web面接に臨む前に必要な3つの事前準備
Web面接に臨むためには、「場所の確保」「機材の用意」「動作確認」この3つの事前準備が必要です。Web面接ではこの3つの準備を怠ってしまうとマイナスポイントになってしまう可能性もあります。対面の面接とは違いその場でフォローできないので、当日慌てることがないように事前に準備をして、万全の体制で面接に臨みましょう。
場所の確保
Web面接では、面接に適した場所の確保が大切です。まず、インターネットが安定している場所で行うことが重要です。WiFiを利用するならルーターとの距離や電波の強さをチェックしておきましょう。音声が途切れたり、画像がフリーズするなどのトラブルが起こってしまうとWeb面接が中断されてしまい、スムーズに進みません。基本的には自宅で行うのが一番ですが、自宅のWeb環境が良くない場合は、インターネット環境の整ったホテルの一室やレンタルスペースを利用することも考えましょう。
また、Web面接中は、面接に集中できるように部屋の窓やドアを閉めておきましょう。周りに騒音があると面接に集中することが難しくなり、こちらの音声も届きにくくなってしまいます。同居する家族がいる場合は、Web面接があることを伝えておき静かにしておいてもらいましょう。一人暮らしの場合はインターホンを消音にし音が入らないようにするなどで対策をしましょう。Web面接をするときには、背景に余計なものが映り込まないようにカーテンや壁などを背にして行いましょう。バーチャル背景を使うと背景を気にしなくてもいいのですが、不自然な印象になってしまうので避けたほうが無難です。
機材の用意
Web面接を行うために、まずはデバイスを用意しましょう。オンラインでビデオ会議ができるアプリがインストールされていればパソコン、スマホ、タブレットなど種類はどれでも大丈夫です。画面が大きく、音声や画像も比較的安定しているパソコンがWeb面接のデバイスとして最も適していますが、スマホでも可能です。ただしスマホは画面が小さく見にくくなる可能性があり、また手に持ったままだとぶれてしまい集中できないので、スタンドなどを使って固定するなどの工夫をして使用しましょう。
また、パソコンやスマホのスピーカー機能で音声を聞くよりもイヤホンがあった方が聞き取りやすく面接時のコミュニケーションがスムーズに進みます。市販のマイク付きイヤホンを用意しておけば、音声を拾いやすくなるだけでなくこちらの声も届きやすくなるのでおすすめです。もしも、Web面接で使用するデバイスにカメラがついていない場合は、外付けのWebカメラを購入しておく必要があります。カメラがついているデバイスだったとしてもカメラの性能が悪いと画像が不鮮明になり、こちらの表情が伝わりにくくなってしまいます。その場合は高画質Webカメラの購入を検討してみましょう。
動作確認
Web面接を行う前に、Web面接ツールの動作確認をしておきましょう。Web面接が始まってしまってから動作の不具合があると、事前準備ができていなく段取りが悪い印象を与えてしまいます。限られた時間を有効に使うためにも動作確認は大切な作業です。まずは、カメラの映り方や、話した時の会話の聞きやすさをチェックしておきましょう。パソコンやスマホなど、デバイスが変わればカメラへの映り方も変わります。表情がよく伝わるように胸から上が映るよう最適な角度に調節しておきましょう。家族や友人に協力してもらい事前にWeb面接のリハーサルを行えば、客観的な意見も聞けておすすめです。
Web面接では、事前に会社から面接で使うツールのURLやパスワードが送られてきます。事前登録やインストールが必要なものもあれば、URLをクリックするだけで使えるものもあるので事前に確認しておきましょう。面接の前にアクセスしておき、ツールの使い方を理解しておくと安心ですね。途中で充電が切れてしまうことのないよう充電の確認もしておきましょう。


Web面接で押さえておきたいマナー
Web面接では、対面の面接にはない特有のマナーがあります。事前に知っておくと安心してWeb面接を受けることができるので、最低限のマナーをマスターしておきましょう。ここでは、入室時、面接中、退室時のタイミングごとにWeb面接のマナーについて解説します。
入室時
Web面接では、スタートの5分ほど前にWeb会議システムに入室しておくのが基本マナーです。時間ぴったりに入室しようとしていると、接続トラブルなどが起こった場合指定時間に遅れてしまう可能性があるからです。ただし会社側から、「10分前には入室すること」「オンタイムで入室すること」などの指示がある場合はその通りにしてください。時間より早く入室した場合、すでに面接官が映っているケースもありますが、こちらから話しかける必要はないので静かに待機しておきましょう。面接官が全員揃うと、簡単な音声チェックの後に面接が始まります。対面面接と同様に挨拶から始めますが、Web面接では立ち上がる必要はないので、着席したまま挨拶とお辞儀をして面接を始めます。
面接中
面接中の基本的なマナーはWebでも対面でも同じなのですが、オンラインでの面接では配慮が必要なことがいくつかあります。Web面接では、通信の関係で、声が遅れて届くことがあり会話の間合いを取るのが難しい場合があります。この場合は、相手が話し終わってもすぐには話さず、一呼吸おいてから話すように心がけると良いでしょう。また、画面越しの会話になるので、相手の表情が伝わりにくくコミュニケーションが取りづらいので、相槌やリアクションを大きめにとるときちんと話を聞いていることをアピールできます。相手が聞き取りやすい速さでゆっくり、はっきりと話すと好印象です。
なお、Web面接では目線にも注意が必要です。Web面接に慣れていないとついつい画面を見ながら話してしまいますが、そうすると面接官からは違う方向を見ているよう映ってしまいます。話すときは画面ではなくカメラを見て話すと、面接官と目が合っている状態になるので覚えておきましょう。同様にWeb面接に慣れていない面接官だと、視線が合わずにこちらを見てくれていないと感じて不安になることがありますが、カメラの位置に慣れていないだけのケースがほとんどなので気にせず続けましょう。
Web面接では画面から伝わる情報が印象を左右するので、姿勢を良くして顔だけがアップにならないように、胸の上から顔までがバランスよく映るように意識するといいですね。また、面接中にメモを取りたい場合は、タイピング音が響くのを避けるためパソコン上ではなく手書きのメモを取ると面接の邪魔になりません。当然ですが、面接中はスマホの通知音やアラームも解除しておきましょう。
退室時
Web面接が終了したら、お礼の言葉を伝え着席のままお辞儀をして面接官が退室するのを待ちましょう。面接が終了したからといってこちらから勝手に退室するのは、あまり良い印象を与えません。しばらく待っても面接官が退席しない場合は、「それでは失礼いたします」と一声かけて退室しても問題ありません。退室する際はお辞儀をしながら終了すると顔が見えなくなってしまうので、顔を上げて最後まで笑顔を見せて好印象を残せるように心がけましょう。また、面接の終盤に企業側から「何か質問がありますか?」と尋ねられることも多いので、この逆質問への対策も考えておくようにしてください。


Web面接でよくあるQ&A集
Web面接についての準備やマナーについては一通り解説しましたが、想定外のトラブルが起こってしまうこともあります。トラブルの対処法を知っておけば慌てずに対応できるので安心です。またその他にも「カンペは用意していいの?」などWeb面接ならではの気になることをいくつか紹介するので参考にしてください。
機材関連でトラブルが発生したら?
Web面接では、通信機材関連でトラブルが起きることは珍しくありません。トラブル発生時の連絡方法については事前に企業側に確認しておく必要があります。Web面接中に音声が聞こえなくなってしまったり、通信不良で途切れてしまったりした場合は、落ち着いて対処しましょう。対処法が見つからずすぐに改善できない時は、速やかに担当者に電話やメールなど、事前に聞いていた連絡方法で伝えましょう。通信切断などの機材トラブルは企業側で発生している可能性もあるのですが、「音声が途切れてしまい申し訳ありません」と一言伝えると、配慮のできる人だと思われ悪い印象は持たれないでしょう。
Web面接はパソコンで行うのがおすすめなのですが、機材のトラブルが起こったときのために他のデバイスに切り替えられるよう準備しておくと安心です。不測の事態に備えて、スマホやタブレットにも面接ツールをインストールしておきましょう。トラブルが発生した時にどのように対処するのかで印象は大きく変わります。慌てずに落ち着いて対処しましょう。
カンペは用意しても大丈夫?
面接では緊張のあまり頭が真っ白になってしまい、質問に答えられなくなってしまうことも心配ですよね。Web面接では、対面での面接に比べて面接官にこちらの様子が伝わりにくいのでカンペを用意することは可能です。ただしカンペを用意する場合は、不自然にならないようにいくつか注意が必要です。Web面接中にカンペを見ると目線が不自然になってしまうので、これを避けるために手元ではなくカメラの横に貼るなどの工夫をしましょう。またカンペをそのまま読み上げると受け答えが不自然になるので、覚えておきたいキーワードのみを用意し、後は自分の言葉で伝えるようにしましょう。
面接官は採用のプロなので、オンライン上でも不自然な様子を見抜かれてしまう可能性は充分にあります。カンペを見ながら面接を受けるのは当然印象が良くありません。Web面接で頭が真っ白になってしまった場合は、正直に「メモを確認してもよろしいでしょうか」と断ってからカンペを見る方が誠実な人柄が伝わる可能性もあります。
身だしなみはどうしたらよいか?
Web面接での服装は、企業で面接を受けるときと同じ服装で身だしなみを整えて臨みましょう。男性は基本的に上下スーツ、女性もスーツやジャケットが基本スタイルです。企業から特に指定がない場合でも、フォーマルな服装を心がけましょう。カメラに映るのは上半身だけだからと、下半身を適当な服装にするのは危険です。ふと立ち上がったり体勢を変えたりしたタイミングで、下半身が見えてしまうとだらしない印象を与えてしまうのでやめておきましょう。また、背景と同じ色のスーツの着用すると体と背景が一体化して見えてしまうので避けたほうが無難です。
髪型は顔周りをすっきりとさせ、清潔感のある髪型を意識しましょう。額を出すと表情が明るく見えるのでおすすめです。Web面接では表情が伝わりにくいので、髪の毛で顔が隠れてしまわないよう注意してください。女性は、チークや口紅の色を明るめにすると顔色が良くみえるので、カメラ映りを確認しながらベストなメイクを見つけておきましょう。
オンライン特有の注意点やマナーを理解してWeb面接に臨もう
面接時の心構えや基本的なルールはWeb面接も対面面接も同じですが、オンライン特有の注意点やマナーがあることも事実です。企業側はWeb面接を通して、社会人として必要なウェブリテラシーがあるかを判断している可能性もあります。Web面接で必要な準備やマナーを知り、しっかりと準備をして自信を持ってWeb面接に臨みましょう。
