第二新卒の転職活動は、多くの人にとって初めての経験であり、悩みや不安がつきものです。しかし、1人で抱え込む必要はありません。本記事では、第二新卒が転職相談をする際におすすめの相談先を紹介します。また、よくある悩みやその解決策も解説します。これらを参考に、転職活動を成功させるためのヒントをぜひ掴んでください。


目次
第二新卒の転職活動は孤独や不安を感じやすい!その理由とは?
第二新卒が転職活動で孤独感や不安を抱きやすい理由を3つ解説します。
理由1. 転職の悩みは相談しづらいから
理由の1つ目は、転職の悩みについて周囲に相談しにくいためです。現在の仕事を続けながら転職活動を進める場合、職場の同僚や上司には転職について相談しづらいものでしょう。「仕事に不満があると思われてしまうのではないか」「裏切り者だと思われるのではないか」などと感じ、悩みや不安を1人で抱え込んでしまうケースが少なくありません。
このような状況下では、自分で問題を解決することは難しく、さらに孤独感が増していってしまいます。
理由2. 自分自身のスキルや経験に自信がないから
理由の2つ目に、自分自身のスキルや経験に自信が持てないという点が挙げられます。
第二新卒はまだまだスキルを磨いたり、経験を積んだりしている最中です。そのような自分が転職活動において通用するのだろうかという不安を抱いてしまうことはよくあります。また、早期退職したことによって企業側からマイナスな評価を受けるのではないか、という不安があるかもしれません。このような自信の無さから、転職活動に不安を感じてしまう人が多いのが現実です。
理由3. 新卒採用と違って仲間を作りにくいから
理由の3つ目は、新卒採用とは異なり転職活動では仲間を作りにくいためです。
転職活動は各個人でおこなうタイミングが異なるため、同じタイミングで転職活動をしている仲間を見つけることは難しくなります。また、転職に成功するまでは転職活動をしていることをなかなか他人に共有できません。そのため、さらに仲間を見つけづらくなってしまいます。
このような状況において自分1人だけで転職活動を進めていると、悩んだ時にも相談相手を見つけることができず、孤独感や不安を感じやすいといえます。


第二新卒が相談するなら? おすすめの相談先4選
第二新卒は転職活動において、さまざまな不安や悩みを抱きがちです。こうした悩みを1人で抱え込まず、適切なアドバイスをもらうためには、安心して相談できる先を探すことが重要です。
ここでは、第二新卒が相談することができるおすすめの相談先4選を紹介します。それぞれの特徴や利用方法について知っておけば、第二新卒で転職活動をするときに、自分に合った相談先を見つける手助けとなることでしょう。
1. 出身大学の就職課(キャリアセンター)
出身大学の就職課(キャリアセンター)は、新卒の就職活動だけでなく、第二新卒の相談も受け入れている場合があります。大学ならではの非公開求人が見つかる可能性もあるので、相談してみることをおすすめします。
ただし、全ての大学が第二新卒からの相談を受けているとは限らないため、事前に第二新卒でも相談可能かどうかを問い合わせておくと安心です。
大学のキャリアセンターを利用するメリットは、通い慣れている母校のため相談しやすい点です。卒業した大学のキャリアセンターであれば、ある程度事情を把握してくれたり、卒業生として手厚いサポートをしてくれたりする場合もあります。
ただ、通っていた大学ですので、後輩など知り合いに会ってしまう可能性もあります。そうしたときに気恥ずかしさを覚えるといったデメリットはあるかもしれません。
2. ハローワーク
ハローワークは、厚生労働省が設置する就労支援機関です。全国の市区町村に設置されており、第二新卒はもちろん、多くの求職者をサポートしています。国が運営しているため、幅広い条件の人たちに対して平等に転職や就職の支援をしてくれるのが特徴です。
ハローワークで紹介される求人は、地域密着型の中小企業が多くあります。そのため、自宅の近くで働きたい人や、小規模の会社で落ち着いて就労したい人には、適した相談先といえるでしょう。
また、転職に関するセミナーや職業適性検査などをおこなっていることもあり、さまざまな支援を受けられます。ただし、得られるのが第二新卒に特化した情報ではないことや、各職員で対応が異なる場合があることには、注意が必要です。
3. キャリアカウンセリング
転職先を探す前に、働き方や将来的なキャリアについて整理したい場合は、しキャリアカウンセリングを受けるのもおすすめです。
自分自身の希望や適性を考慮して、キャリア分析や職業選択に関するアドバイスを受けられます。現在の仕事に関することだけではなく長期的なキャリア形成や、それに伴う悩み・生き方についての相談もできます。
ただし、キャリアコンサルタント事務所など、民間企業にてキャリアカウンセリングを受ける場合、基本的には一定の料金がかかるため、事前に確認が必要です。また、無料でキャリアカウンセリングをおこなっている団体や自治体もあります。自分の住んでいる近くにそのような機関がないか、探してみるのもよいでしょう。
4. キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーは、転職に関する悩みや不安を相談することができる専門家で、主に転職サイトや転職エージェントに在籍しています。第二新卒はもちろん、転職を考えるあらゆる人に対して、さまざまなサポートを提供しており、転職活動が成功するまでを伴走してくれます。
キャリアアドバイザーとの面談をおこなう場合、今までどのようなキャリアを歩んできたのかを一緒に棚卸しすることが可能です。仕事でどんな業務をしてきたのか、達成してきたことは何があるのか、上手くいったときにどういった工夫をしていたかなどを詳しくヒアリングしてくれるので、自分でも気づいていなかった実績が可視化されます。
また、キャリアアドバイザーからの質問に答えていくことで、自分にはどのような強み・弱みがあるのか、キャリアに対してどのような価値観を持っているのかを、客観的に整理することができます。こうした面談を通して、自分1人では気づくことができなかった可能性を発見できるでしょう。


第二新卒が転職の相談をする際に注意しておくと良い相手
第二新卒が転職を考える際には、同じ職場の上司や先輩、同僚に相談をしないように注意をしておきましょう。たとえ、普段はさまざまな相談をしていて、信頼できる相手だとしても、転職の相談は避けるほうが無難です。
なぜなら、職場の仲間は、同じような境遇に身を置いているからこそ、転職活動を応援してくれないケースがあるからです。転職により人が減ることで自分の業務量が増えると考えられたり、職場の不満や愚痴を言っていると捉えられたりする可能性があります。
仮に前向きな理由で転職活動をおこなっているとしても、どのように噂が広がってしまうかわかりません。万が一、社内に転職活動をおこなっていることが知られると、評価が下がったり仕事がやりづらくなったりする場合があります。転職活動をする場合は、同じ職場の人ではなく、信頼できるプロの第三者に相談することをおすすめします。
第二新卒の転職活動でよくある6つの悩み
第二新卒の転職活動には、さまざまな悩みがつきものです。その中でも、特に多い6つの悩みとその解決策を以下に紹介します。
入社から1年未満で転職しても大丈夫?
一般的に、第二新卒は入社してから1~3年で退職した人を指します。
入社2~3年目であれば、仕事のやり方やビジネスマナー、業界の知識などは一定程度身についていますが、1年目の場合、経験も少なく転職をしてもよいか悩む人も多いでしょう。
基本的には、少なくとも1年間は継続して働くことが望ましいとされています。なぜなら、1年目は職場の文化や業務内容を理解し、スキルや経験を身につけるための期間だからです。十分な経験を身につけないうちに短期間で転職すると、周囲からの信頼を失い、就職活動で不利になる可能性があります。
しかし、職場環境の改善や成長が期待できない場合は、早めに転職活動をスタートさせることも必要です。自分がやりたいことや将来のキャリアプランを考え、転職先での成長やスキルアップが期待できる場合は、入社から1年未満だとしても積極的に転職活動を進めてよいと考えられます。
第二新卒でも需要はある?
第二新卒でも需要はあるかどうか不安を感じる人も少なくありません。
たしかに、第二新卒については、企業側からはすぐに辞めてしまうというマイナスイメージを持たれることもあります。しかし、積極的に採用をおこなっている企業があるのも事実です。
第二新卒は、まだ若いため、前職での経験を活かして新しい職場で活躍したいという気持ちが強い傾向にあります。また、ビジネスマナーなどの基本的な研修が不要な上、前職のやり方に染まり切っていないため、職場に馴染みやすいというのも大きな利点です。
さらに、新しい分野での挑戦を希望する第二新卒には、専門的なスキルや知識がある場合もあります。そのような場合には、企業にとって貴重な人材として評価され、積極的に採用されることもあるでしょう。
第二新卒をネガティブに捉える企業もありますが、好意的に考えてくれる企業も数多くありますので、「第二新卒に需要があるのか」と心配しすぎなくても問題ありません。


働きながらだと転職活動に集中できない
第二新卒に限らず、転職活動は現職で働きながらおこなうことが一般的です。
そのため、仕事の忙しさやストレスによって、転職活動に集中することが難しくなったり、休日や退勤後も転職活動をすることになったりするときもあるでしょう。「いっそのこと、退職してから転職活動をしたほうがよいのでは?」と考えることもあるかもしれません。
しかし、退職してから転職活動をおこなうと、貯金や失業保険で生活費を賄う必要があり、経済的にひっ迫する恐れがあります。したがって、基本的には働きながら転職活動をおこなうほうがよいでしょう。
一方で、現職での仕事が負担になっていたり、ブラックな職場環境でストレスを感じていたりする場合は、キャリアアドバイザーに相談してみるのがおすすめです。より効率的に転職活動を進めるにはどうしたらよいかを、一緒に考えてもらえます。
退職理由をどう伝えればよいかわからない
退職理由をどう伝えるかは転職活動において非常に重要なポイントです。
職場環境が悪かった、人間関係でトラブルがあったなど人によってさまざまな退職理由があります。「退職理由はネガティブに伝えないほうがよい」ことは理解しているものの、どう伝えれば前向きに捉えてもらえるか悩む人は多いでしょう。
もし、ネガティブな退職理由を伝えるのであれば、無理に前向きに伝えようとしたり、嘘をついたりするのは避けたほうが無難です。正直に事実を伝えたほうが、相手からも信頼されます。
ただし、ネガティブな理由を伝える際には、反省点や改善点、次に活かせることなど、前向きな内容も伝えるようにしましょう。例えば、職場環境が悪かった場合は、その点を率直に伝えつつ、自分自身の成長や学び、次に活かせることなどについても述べることが大切です。
第二新卒でも学歴を重視される?
第二新卒で転職を考える際、どの程度学歴を重視されるのか不安に感じる人もいます。たしかに、新卒採用の時には、学歴が重視される傾向があるかもしれません。
しかし、転職者の採用で重視される要素は、学歴以外にもさまざまにあります。第二新卒の採用において企業が主に重視するのは、ビジネスマナー、コミュニケーション能力、ポテンシャルの高さなどです。
そのため、過去のキャリアを振り返り、自分のスキルや能力、経験をきちんと整理した上で、強みを積極的にアピールすることが大切です。
1人で整理することが難しい場合には、キャリアアドバイザーなど第三者に相談して、自己分析や面接対策をおこなうとよいでしょう。転職のプロに相談してみることで、客観的に自分の強みを整理できます。
自分に合った業界・職種がわからない
今の仕事が自分に合っていないと感じ転職を考えているものの、どの業界・職種が自分に合っているかわからないと悩んでいる人もいるかもしれません。
そのような不安を抱えている場合は、改めて業界や職種、企業風土などを細かく調査していくことが大切です。本や雑誌、インターネットなどで調べるだけではなく、同じ業界に勤務している人を探して話を聞いたり、会社説明会に参加したりと、幅広い方法で調べることがおすすめです。
詳しく調査することで、業界・職種への理解が深まり、自分に向いているのはどのような企業なのかが見えるようになってきます。
詳しく業界・職種について研究することで、前職と同じ業界内はもちろん、未経験の業界にもチャレンジしやすくなります。
自分だけで調べるのが難しい場合は、各業界や企業の内情に詳しいキャリアアドバイザーなどに相談するのがおすすめです。自分のやりたいことや性格など、さまざまな側面を考慮した上で、向いている業界・職種について一緒に考えてもらえます。
第二新卒で相談するなら実績豊富なプロに頼ろう
第二新卒の転職では悩み・不安を抱えやすいですが、相談先がないわけではありません。身近な存在に相談するのは避けつつ、実績豊富なキャリアアドバイザーなどプロを選んで相談することで、適切なアドバイスを得られます。
