ITエンジニア、システムエンジニア(SE)、プログラマなどに転職を希望する場合も、他の職種と同様、自己PR文は非常に大切です。ただし、他の職種と異なり、エンジニアであれば、スキルや技術・経験を存分に伝えられる自己PR文を作成する必要があります。
この記事では、自己PRのポイントや書き方のコツをご紹介してきます。


目次
ITエンジニアやSEの自己PRのポイント・書き方のコツ
ITエンジニアやSEの自己PRは、簡潔に書くことが重要です。企業の採用担当者は多くの応募書類を見るため、冗長な文章や余計な言葉が入った長文では、読みづらく印象が悪くなる可能性があります。
また、自己PRでは具体例を挙げてアピールすることも大切です。どのような業務に携わり、課題に直面した際にどのようなアプローチでそれを解決したのか、そして最終的にどのような結果を出したのか、具体例を挙げて説明することで、自己PRの説得力を高められます。では、実際にどのように自己PRを書けば良いのか、ポイントやコツを解説します。
1. 技術力は「実績」でアピール
ITエンジニアやSEが自己PRで自身の技術力をアピールするには、具体的な実績を示すことが重要です。例えば、以下の項目です。
・開発実績
・担当業務
・参加したプロジェクト数
・サービスの利用者数やアクセス数
開発実績
自身が関わった開発プロジェクトでの実績を具体的に書いてください。例えば、どのようなアプリケーションやシステム開発に参画したのか、その開発期間はどのくらいかかったのか、どのような技術(プログラミング言語)を使用したのかをできる限り具体的に書くと採用担当者へ伝わりやすくなります。また、開発時に課題に直面した際に、どのようなアプローチで解決したのかも具体的に書いてください。
担当業務
担当した業務内容を明確に書いてください。例えば、顧客の種類(業界や会社の規模など)
やチームで携わった場合はメンバー数、関わった期間などです。また、業務においてどのようなOSやプログラミング言語、開発環境で業務に携わったのかについても記述すると絶好のアピールになります。
参加したプロジェクトの数や規模
過去に参加してきたプロジェクト数や規模を書くことで、自身が経験してきた業務の範囲や性質を伝えやすくなります。また、参加したプロジェクトの種類によっては、自身がどのような技術や知識を持っているのかもアピールできます。
サービスの利用者やアクセス数
開発や運用に関わったウェブサイトやアプリケーションのアクセス数やダウンロード数を示してください。具体的な数値を書くことで、採用担当者は入社後にどのようなアプリやサービスの開発・運用を任せられるかというイメージを抱きやすくなります。
2. 経験値・レベル感は「職務経験」「知識・スキル」「資格」でアピール
エンジニアやSEとしての経験値やレベル感をアピールするには、以下の3つを具体的に書くと担当者に伝わりやすくなります。
・職務経験
・知識・スキル
・資格
職務経験
過去から現在まで所属してきた企業や、フリーランスならその旨を記述します。企業名や社歴のほかに、社内で担当してきたプロジェクトや業務内容、役割や担当範囲、使用言語を詳細に書くことで採用担当者に職務経験が伝わりやすくなります。
具体的には以下のように書きます。
・〇〇社に〇年勤務し、Javaを使用したウェブアプリケーションの開発に携わりました。
・〇〇社のプロジェクトにおいて、DBの設計とチューニングを担当しました。
・〇〇社のERPシステムの保守・運用を担当し、問題解決力を磨きました。
知識・スキル
保有している設計・開発・保守に関する知識やスキルを具体的に書くことで大きなアピールになります。使用経験があるOSやミドルウェア、データベース、習得しているプログラミング言語の種類や経験年数を紹介することで、自分自身の技術力を具体的に伝えられます。
例えば、以下のように書きます。
・Linux、Windows Server、UNIXなどのOSに精通しています。
・Tomcat、Apache、JBossのサーバー設計・構築・運用を〇年経験しました。
・Oracle、MySQL、PostgreSQLなどのデータベースに対して、設計・チューニング・運用経験が〇年あります。
・設計フェーズでUMLを使用して、クラス図やシーケンス図を作成できます。
・開発フェーズではJava、C#、Rubyなどの言語を使用して、開発作業を経験しました。
・保守フェーズで問題発生時のログ解析やトラブルシューティング、復旧作業を経験しています。
資格
取得している資格や、これから取得する予定の資格をアピールすることで、自己の技術レベルや専門性、学習意欲を訴求できます。
例えば、以下の資格です。
・基本情報技術者試験 | ・応用情報技術者試験 | ・システムアーキテクト試験 |
・ITサービスマネージャ試験 | ・エンベデッドシステムスペシャリスト試験 | ・ネットワークスペシャリスト試験 |
・CCNA | ・CCNP Enterprise | ・データベーススペシャリスト試験 |
・ORACLE MASTER Gold DBA | ・ITストラテジスト試験 | ・プロジェクトマネージャ試験 |
・PMP | ・システム監査技術者試験 | ・情報処理安全確保支援士試験 |
・CISSP | ・AWS認定資格 | ・Google Cloud認定資格 |
3. 経験の豊富さは「期間」でアピール
ITエンジニアやSEは専門職なので、経験の豊富さをアピールすることが強力な自己PRになります。その際、開発や保守に携わった期間を「社内システムエンジニア○年」、「ウェブアプリケーション開発○年」などと記述することで、経験豊富さや業務における安定感をアピールできます。
例えば、「システムエンジニア歴10年以上で、大規模プロジェクトの設計・開発・保守に従事し、顧客から高い評価を得た経験があります。」などと書けば、自己の専門性や実務能力を客観的に伝えられます。
ポイントとしては、期間だけではなく使用した言語や参加したプロジェクトの規模、数値を伴った成果を交えることで、より効果的な自己PRになります。


4. 未経験(第二新卒など)の場合は「学ぶ姿勢」をアピール
第二新卒などの未経験者の場合や、エンジニアとしての経験が1~3年と浅い場合には、具体的な実績を挙げるのが難しいので、今後学びたい言語や経験したい業務をアピールしてください。
インターンシップへの参加歴や学生時代のプログラミング学習経験など、自己研鑽に取り組んでいることを具体的に記述すれば、IT業界に対する意欲のアピールになります。未経験でも、オープンソースのプロジェクトに参加してコードを書いたり、自らアプリを開発したりすることで、未経験者でも技術的なPRになるのでおすすめです。
また、エンジニアとしての経験がない第二新卒の場合は、日常生活でコミュニケーション能力やチームワークを磨いた経験を強調してください。学生時代のサークル活動やアルバイトで、チームプレイヤーとして成果を出した実績や、課題を集団で解決した経験などです。
ITエンジニアは個人の技術力だけでなく、チーム内でのコミュニケーション能力やチームワークが求められるので、エンジニア以外の経験であっても重宝される可能性があります。


【職種別】ITエンジニアの自己PR例文集
ここからは、ITエンジニアの自己PR例文集を職種別に紹介します。そのまま使用しても構いませんし、前述した自己PRのコツを活用しながらアレンジするのもおすすめです。
1. システムエンジニア(SE)
まずは、エンジニアとして一般的にもなじみが深いシステムエンジニア(SE)の自己PR例文を紹介します。システムエンジニアは大きく分けて、以下の四つの職種に分類できます。
・システムエンジニア
・アプリケーションエンジニア
・プログラマー
・エンベデッドエンジニア
システムエンジニアは、システムやソフトウェアの設計・開発・要件定義をおこなうエンジニアです。ニーズを理解する業務知識と、課題解決に導くシステムを構築するためのプログラミング言語や設計スキルが必要とされます。
アプリケーションエンジニアは、アプリケーションの要件定義・設計・開発をするのが主な業務です。ユーザーの要件を理解する業務知識や、アプリを設計・開発するための設計スキルや言語、ツールが必要とされます。
プログラマーは、アプリケーションやシステム、ソフトウェアを開発するために必要なコードを書く専門職です。プログラミングスキルが最も重視されます。
エンベデッドエンジニアは、家電製品や機器などの機械内に組み込まれたコンピューターを制御するためのシステムを開発するエンジニアです。スマホや冷蔵庫、電子レンジなどを作動させるためのソフトウェアを開発するのが主な業務で、組み込みの知識やJava・C言語などのプログラミングスキルが求められます。
以上の四つに分類できることを踏まえたうえで、次に自己PRの例文を二つ紹介します。
システムエンジニアの自己PR例文1
私はシステムエンジニアとして、〇件以上のプロジェクトに参画し、顧客との折衝や要件定義、設計、開発、テスト、保守業務を担当してまいりました。特に、最近参画した不動産会社の一括査定予約システムを構築するプロジェクトでは、サブリーダーとしてプロジェクトの進行管理や後輩〇名の育成に〇ヶ月間携わり、納期どおりにシステムを導入させました。その結果、一括査定申し込みの前年比20%アップに貢献できました。また、私はJavaとRubyに精通しており、システムの構築に取り組んできたほか、設計・開発・保守の各フェーズにおいても深い知識と経験を有しています。今後も常に自己成長に努め、ユーザーと共に成長し続けることを信念に、高品質かつ高付加価値のシステムを提供していく所存です。
システムエンジニアの自己PR例文2
システムエンジニアとして、各種プロジェクトのサポートに〇年間携わってきました。まだ経験は〇年と浅いキャリアですが、未経験業務にも積極的に取り組み、知識やスキルの習得にも全力で取り組んでいます。具体的には、要件定義から設計・開発・保守までの一連のプロセスに携わり、システムの改善に向けた提案をしています。また、コミュニケーション能力にも自信があり、顧客との折衝や報告書の作成などにも積極的に取り組んでいます。今後も、自己学習や周囲のアドバイスを受けながら、技術レベルを上げ、プロジェクト成功に貢献していきたいと考えています。
例文の解説・ポイントなど
参画したプロジェクトの数や年数、具体的な成果を数値で示すことにより自己PRの説得力が増します。経験している言語や開発環境についても言及することで、採用担当者も入社後に任せられそうな業務を具体的にイメージできます。また、2つ目の例文は経験が浅いエンジニア用です。学習意欲やコミュニケーション力を積極的に示すことで、採用担当者に自社で育成したいと思わせるような例文となっています。


2.フロントエンジニア
ウェブサイトやアプリケーションの設計・開発をするウェブエンジニアの中でも、フロントエンドエンジニアの自己PR例文を紹介します。
ウェブエンジニアは、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの二つに区分できます。まずは、それぞれの特徴と必要スキルについて整理しておきましょう。
フロントエンドエンジニアは、ウェブサイトやアプリケーションの中でユーザーが直接触れる画面「ユーザーインターフェース(UI)」の開発をするエンジニアです。HTML・CSS・JavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、ユーザーが使いやすく、魅力的に感じるデザインを設計・開発します。
一方のバックエンドエンジニアは、ウェブサイトやアプリケーションの裏側にあるサーバーサイドの開発を担当します。データベースやサーバーなどのバックエンド技術を用いて、ウェブサイトやアプリケーションが正常に動作するように設計・開発するほか、安全性やスケーラビリティなどの機能も提供します。簡単に言えば、フロントエンドエンジニアはユーザーに直接見える部分の開発を、バックエンドエンジニアは裏側で動作する部分の開発を担当するというイメージです。
それでは、フロントエンドエンジニアの自己PR例文を二つ紹介します。
フロントエンジニアの自己PR例文1
HTML・CSS・JavaScriptを中心に、ウェブサイトのデザインと実装を〇年間手がけた経験を持ち、開発力には自信があります。クロスブラウザ対応やアクセシビリティにも配慮しながら、ユーザーの使いやすさを追求したUI/UXの実現に努めてきました。今後は、ReactやVue.jsなどのフレームワークも学び、より高度なアプリケーションの開発にも挑戦していきたいと考えています。
フロントエンジニアの自己PR例文2
JavaScriptを中心に、SPA(Single Page Application)やモバイルアプリのフロントエンド開発をしてきました。特に、React Nativeを用いたクロスプラットフォーム開発の経験が豊富です。女性向け通販サイトのプロジェクトでは、どのように利用者を増やしサービスを拡大していくのかを考えながら、システムの構築や改修、運用に取り組みました。ユーザーの利便性向上のためにデータから課題を洗い出して動線を改修。また、店舗やブランドにも登録してもらえるように、各店舗のサイト担当者が無理なく運用できるシステムを実装したり、確認できるデータを増やしたりとテストを重ねました。エンジニア同士だけではなく、企画や営業ともコミュニケーションをとることで、実現可能な機能を拡大した結果、○○年にリリースした女性向け通販サイトは、目標の約○○%の利用者数を達成しています。今後は、TypeScriptやNext.jsなどの技術も学び、より高度なウェブアプリケーションの開発にもチャレンジしていきたいと考えています。
例文の解説・ポイントなど
例文1では、開発に使用した言語と経験年数を具体的に述べることで、技術力に説得力を持たせているほか、これからチャレンジしたい分野にも言及して業務へ前向きな姿勢も見せています。例文2では、アプリ開発に向けて試行した経験を具体的に説明し、最終的にどのような結果に結びついたのか、具体的な数値を挙げて示しています。


3. インフラ(ネットワーク)エンジニア
システムを動かす基盤を構築する「ITスペシャリスト」とも呼ばれるインフラ(ネットワーク)エンジニアの例文を紹介します。インフラ(ネットワーク)エンジニアは大きく分けて、以下の五つの職種に分類できます。
・サーバーエンジニア
・ネットワークエンジニア
・データベースエンジニア
・セキュリティエンジニア
・クラウドエンジニア
サーバーエンジニアは、メールを送受信したり、ウェブサイトを表示したりするためのサーバーの設計・構築・管理を担当するエンジニアです。主にウェブサーバーやデータベース管理をするため、サーバーについての知識が求められます。
ネットワークエンジニアは、ルーターやスイッチなどのネットワーク専用機器の設定・設計・構築・管理を担当するエンジニアです。不具合発生時の復旧作業やトラブルシューティングなどもおこないます。
データベースエンジニアは、データが保存されている「データベース」の保護・構築・管理を担当するエンジニアです。Oracle Databaseに関する知識や、SQL言語の習得が求められます。
セキュリティエンジニアは、システムやネットワークのセキュリティ対策を担当するエンジニアです。個人情報保護やサイバー攻撃からの防衛を任務としており、脆弱性の評価や侵入テスト、セキュリティポリシーの設計や実施などをおこないます。高度なITスキルが求められます。
クラウドエンジニアは、クラウドサービス内でネットワークの設計・構築・管理を担当するエンジニアです。主にAWSやMicrosoft Azureなどのクラウドプラットフォームに関する深い知識や最新の技術を学ぶ姿勢が求められます。
以上の五つに分類できることを踏まえたうえで、次に自己PRの例文を二つ紹介します。
ネットワークエンジニアの自己PR例文1
私は、○○年以上のネットワークエンジニア経験を持ち、大規模なネットワーク構築・運用やトラブルシューティングを経験してきました。これまでに、企業のグローバルネットワークの再構築プロジェクトにおいて、前年比○○%以上のネットワークパフォーマンス向上を実現し、ユーザー満足度を高めることに貢献してきました。また、ネットワークトラブル発生時の対応能力にも定評があり、平均復旧時間を前年比○○%以上短縮することに成功しました。また、マネジメント経験もあり、前社ではネットワーク部門のチームリーダーとして、○○名のエンジニアを統括し、プロジェクト管理やエンジニアの育成・指導をおこなってきました。その結果、チームの生産性向上とエンジニアのスキルアップを実現し、チームの業務効率は前年比○○%以上向上しました。
ネットワークエンジニアの自己PR例文2
私は、前社でネットワークエンジニアとしてのキャリアをスタートしました。まだ経験は〇年と浅いキャリアですが、学習意欲旺盛でネットワーク技術を学ぶことに情熱を持って取り組んでいます。現在は、仮想化技術を利用したクラウド環境のネットワーク構築や、SDN(Software Defined Network)技術を活用したネットワークの自動化など、最新の技術にも積極的に触れながら成長しています。また、前職では社内のITサポート業務にも携わり、ネットワークトラブルの解決経験も積んできました。具体的には、平均復旧時間を前年比〇〇%以上短縮し、社員の業務支援に貢献しました。今後は、ネットワーク技術の深化を目指し、エンジニアとしてのスキルアップを図っていきます。また、顧客ニーズに合わせた最適なソリューション提案をおこない、企業のビジネスに貢献することを目指しています。
例文の解説・ポイントなど
例文1では、ネットワークパフォーマンスやトラブル発生時の復旧率、業務効率の向上具合を数値で具体的に示すことで説得力を持たせています。また、例文2については経験が浅い求職者の自己PRですが、関わっている業務で使用経験があるネットワーク環境を具体的に説明しています。転職後の展望について語っている点も、企業からの高評価につながりやすいポイントです。


4. 上流工程担当エンジニア(PM・ITコンサル)
上流工程を担当しているエンジニアであるプロジェクトマネージャー(PM)やITコンサルタントについて、自己PRの例文を紹介します。経営層のクライアントと交渉したり、プロジェクト管理を担当したりするので、ITエンジニアの中では両者共に最終的なキャリアパスとして挙げられるケースが多い職種です。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画から進捗管理、最終的な成功まで一貫してマネジメントをおこなう職種です。プロジェクトの目標・納期・予算・リソースなどを定義し、それを実現するための計画を策定します。また、プロジェクトのスケジュールや予算の管理、チームの指導や監督、問題発生時の解決などもプロジェクトマネージャーが担当します。
プロジェクトの成功に向けてチームメンバーのスケジュール管理はもちろん、モチベーション維持やステークホルダーとのコミュニケーション確保など、多角的な能力が求められます。
ITコンサルタントは、顧客のIT戦略の策定や、システムやプロセスの改善に関するアドバイスを提供することが主な仕事です。具体的には、顧客の業務プロセスの改善や最適化、情報システムのアーキテクチャの設計、新しいテクノロジーの導入などが挙げられます。
顧客のニーズや要件を把握し、それに基づいて戦略やソリューションを提案し、実行に移す力が求められます。ITコンサルタントは戦略的アドバイザーであり、一方のプロジェクトマネージャーは戦術的な実行者であるといえます。
それでは、プロジェクトマネージャーとITコンサルタント、それぞれの自己PR例文を紹介します。
プロジェクトマネージャーの自己PR例文
私はプロジェクトマネージャーとして、アプリケーションの開発プロジェクトを複数担当してきました。最も大規模なプロジェクトでは、〇人以上のPHPエンジニアを指揮し、〇年間で〇億円以上の予算を管理しました。そのプロジェクトでは、新しいシステムを導入し、既存のシステムのアップグレードをした結果、エンドユーザーから高い評価を獲得し、年間〇億円以上のコスト削減を実現しました。マネジメント業務を円滑に進めるために、毎日各メンバーと10分間ずつコミュニケーションを深める目的の面談を実施し、業務に関する悩みや課題をヒアリング。解決方法を共に考えるようにしたことで、万全のフォロー体勢を取れるようになったと考えています。結果として、納期遅れや離職数をゼロにすることを実現し、プロジェクトも成功を収めました。
ITコンサルタントの自己PR例文
ITコンサルタントとして、顧客の業務改善のために最適なITソリューションを提供することに取り組んできました。大手金融機関の〇億円規模の業務改善プロジェクトに参画した際には、既存システムの改善と新規システムの構築を提案し、顧客満足度を前年比〇%以上向上させました。
私はコンサルティングにおいて、クライアントに合わせた最適なソリューションを提案することを重視しています。実際に運用するクライアントのITリテラシーや組織体制にマッチしたプランでなければ、最大限効果を上げることはできません。状況についてのヒアリングを重ね、より満足していただくためのプラン策定を心掛けています。
例文の解説・ポイントなど
プロジェクトマネージャーは、複数のエンジニアや予算の取りまとめを期待される職種ですので、マネジメント経験をチームの人数などを含めてPRすることが大切です。ITコンサルタントは、企業にとってどのような利益をもたらすかが重視される職種なので、成果を具体的な数値で示すことでアピールになります。


5. その他のエンジニア(社内SE・セールスエンジニアなど)
ここまで自己PR例文を紹介してきたエンジニア以外にも、以下の七つのエンジニアが存在します。
・社内SE
・フルスタックエンジニア
・データサイエンティスト
・セールスエンジニア
・品質管理エンジニア(テストエンジニア)
・フィールドエンジニア
・ブリッジSE
社内SEは、社内に常駐して情報システムを開発・運用するエンジニアです。社内ネットワーク構築やサーバー管理、社内向けアプリケーション開発など幅広い業務を担当します。プログラミングスキルはもちろんのこと、企業が抱えるIT課題を的確に把握するスキルも必要とされます。
フルスタックエンジニアは、システムやアプリケーション開発をおこなうウェブエンジニアと、サーバー側のインフラエンジニアの両方をこなすエンジニアです。フロントエンドのHTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語や、サーバーに関する技術を熟知している必要があります。
データサイエンティストとは、データを分析し、ビジネス上の問題を解決することを専門とするエンジニアです。統計学やAI・Pythonなどの専門知識が必要であり、データ分析ツールが使いこなせることも求められます。また、分析によって導き出した結果を経営陣にプレゼンテーションするスキルも重要です。
セールスエンジニアは、営業とエンジニア、両方の業務をカバーするエンジニアです。顧客へ製品やサービスの技術的な説明や提案をおこない、課題を解決するための最適なITソリューションを提供します。エンジニアとしての技術的な知識だけでなく、営業力やコミュニケーションスキルも求められます。
品質管理エンジニアはテストエンジニアとも呼ばれ、出来上がったシステムやアプリケーションの品質検査を担当するエンジニアです。テスト計画の策定やテストケースの設計、不具合の報告や再現、品質改善などが主な業務になります。プログラミング能力やITの基礎知識に加え、細かいところまで気が付く注意力も必要不可欠です。
フィールドエンジニアは、顧客先に出向き、アプリケーションやサービスの設置・修理・メンテナンスなどをおこなうエンジニアです。ハードウェアやネットワークの知識のほか、コミュニケーションスキルやトラブルシューティング能力も求められます。未経験者でも採用されるケースが多いのも特徴です。
ブリッジSEは、海外との共同プロジェクトなどを手がける際に橋渡し役となるエンジニアです。国も言語も異なるチームやクライアントとの間に生じる課題や不明確な点を解決することで、プロジェクトの進行をスムーズにし、開発物の品質を確保することが求められます。技術力や語学力、コミュニケーションスキルなど幅広い能力が必要とされます。
この中から代表して、社内SEとセールスエンジニアの自己PR例文を紹介します。
社内SEの自己PR例文
私は、社内システムエンジニアとして、社内の業務効率化や業務改善に貢献してきました。私が担当したプロジェクトの一つでは、アプリケーション導入による社内の業務プロセスの改善に取り組み、社員の業務負荷軽減に成功。その結果、労働時間短縮による業務効率○○%向上と、残業時間○○%削減につながりました。また、業務の見える化を進めることで、進捗管理がしやすくなり、上司の報告業務もスムーズに進めることができました。
別のプロジェクトでは、社内のセキュリティ強化に取り組みました。社内システムの脆弱性の診断と脆弱性対策を実施し、社内のセキュリティ強化に貢献しました。その結果、不正アクセスや情報漏洩がゼロになり、セキュリティリスクの低減に成功しました。
セールスエンジニアの自己PR例文
私はセールスエンジニアとして、複数のプロジェクトに参加し、成功に導いてきました。私が担当した最大のプロジェクトは、〇人のセールスチームを率いて、1年間で〇億円の売上を達成したというプロジェクトです。ほかのプロジェクトでは、マーケティング部門と協力して販売プロセスを改善し、年間の売上を前年比で〇%以上伸ばしました。
例文の解説・ポイントなど
社内SEとして具体的にどのような業務に取り組んだのか、そして取り組んだ結果を数値で示すことで採用担当者へのアピールになります。また、セールスエンジニアの場合はエンジニアとしての技術だけでなく、技術を売上につなげる能力も重視されるので、数値で売上上昇率を示すと分かりやすくなります。


自己PRに悩んだら「キャリアアドバイザー」に相談しよう
エンジニアの自己PR作成方法を解説してきましたが、自分のスキルや経験を言語化するのは難しいと感じる方もいらっしゃるはずです。
そんなときは、IT就職・転職のプロフェッショナルである「キャリアアドバイザー」に相談すれば、自分でも気付かなかった長所やスキルを掘り下げて自己PRに取り入れてくれます。PaceBoxでは、求職者の経歴だけでなく個性や行動特性を引き出して、自己PR文を作成してくれます。
また、自己PR作成後は、希望する条件の企業からオファーを受けられるのも、PaceBoxの特長です。エンジニアは採用を希望する企業が多いため、しっかりとプロフィールを記載することができれば、オファーが届く可能性が高くなります。自分で求人を探し、応募するよりもずっと楽に転職活動が進みます。
エンジニア(SE)の自己PRは、プログラミングスキル以外にも、コミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルなど、多彩な能力が求められます。アピールするスキルや職務経験は人によっても応募する職種によっても異なるので、ポイントを押さえた自己PRで転職活動を有利に進めてください。


