転職活動の際に必要となる書類として、職務経歴書と履歴書があります。一般的に職務経歴書は必須ですが、不要となるケースも存在します。この記事では、職務経歴書はどのようなケースで必要あるいは不要となるのかについて詳しく解説。判断基準や書く際のポイントについてもご紹介するので、転職活動の参考にしてみてください。


目次
転職に職務経歴書は必須? 「必要な場合・必要ない場合」の考え方
転職活動の際に、職務経歴書は原則必須だと考えておきましょう。不要なケースは稀に企業が応募書類を「履歴書のみ」としているようなケースが該当します。
企業から明確に指定がない場合は、職務経歴書が必要か判断を迷うことも。具体的なケースで考え方を整理していきましょう。
転職時には、基本的に職務経歴書が必須!
職務経歴書は、企業が応募者のこれまでの仕事における経験やスキル、実績を確認し、選考での判断材料にする重要な書類です。そのため、企業から応募の際には職務経歴書を求められることが一般的です。
また、転職活動の際に転職サイトやエージェントサービスを利用する方も多いですが、これらのサービスでも職務経歴書が必要なケースがほとんどです。
そのため、職務経歴書は転職活動には必須だと捉えて作成することをおすすめします。
「履歴書のみ」など記載がある場合、職務経歴書は必要ない
企業が応募書類について「履歴書のみ」としているケースでは、職務経歴書がなくても特に問題はありません。
職務経歴書が不要なケースでは、応募者の作業負荷を軽減することで応募へのハードルを下げたい、未経験者を対象とした採用で過去の経験やスキルを重視しない、などの背景があります。
必要か不必要か迷ったら、用意しておくのが無難
職務経歴書が必要かどうか迷ったり、企業の募集要項に明確な記載がなかったりする場合は、用意しておくのが無難です。
また、応募書類の指定が「履歴書のみ」の場合でも、アピールしたいポイントがあれば、「履歴書のみと記載されておりましたが、念のため職務経歴書も一緒に提出させていただきます」と一言添えて提出するのがおすすめです。


職務経歴書に必要な項目と、履歴書との違い
職務経歴書と履歴書には、このような違いがあります。
- 職務経歴書:これまでのキャリアの職務経験や実績をまとめた書類
- 履歴書:応募者のプロフィールをまとめた書類
職務経歴書は、応募者の職務経験やスキル、実績といったこれまでの「仕事」で培ってきたものをまとめた書類です。これまでの職務経歴のレビューに加えて、自身のスキルや強み、資格などアピールしたいポイントを具体的に記入します。
また、職務経歴書には決まったフォーマットがあるわけではないため、項目ごとの書き方にある程度の自由があります。そのため、応募者の工夫や特徴が可視化されやすく、経歴だけでなく構成や見せ方で自身の能力やスキルをアピールすることも可能です。
職務経歴書の書き方が分からない場合は、自分に近い業種・職種のフォーマットの記入例を参考にしながら、各項目を記入していきましょう。
そんな職務経歴書で記入する基本的な項目について、記入する際のポイントを踏まえて解説していきます。
・職務要約
社会人になってから現在までのキャリアの概要を記入する項目です。キャリアの大まかな流れやポイントを、採用担当者に分かりやすく伝えるよう簡潔にまとめましょう。
参考:職務経歴書の「職務要約」はこう書く! 好印象を与える書き方&職種別例文
・職務経歴
これまでのキャリアにおける職務内容や実績を記入する項目です。経験やスキルを企業側にアピールする重要な項目なので、担当した業務内容だけでなく、その業務で上げた成果まで詳細をしっかり記入しましょう。
・生かせる知識、スキル
これまで培った知識やスキルを記入する項目です。「ロジカルシンキング」などのビジネススキルから業界知識などの固有性のあるものまでバランス良く記入し、自分の強みとなるものをアピールしましょう。
・資格、免許
これまでに取得した資格や免許を記入する項目です。これまでの経歴や応募する職種と関連性の高いものを優先して記入しましょう。
・自己PR
応募先の企業で自分が活躍できることをアピールする項目です。
企業側のニーズを意識しながら、これまでのキャリアでの強みや仕事への姿勢、こだわりなどをしっかり伝え、採用担当者に自身の活躍を想像できるようにしていきましょう。
履歴書は、氏名・年齢・住所や連絡先・学歴や職歴などの基本的なプロフィールを網羅的にまとめた書類です。履歴書は、一部自己PR欄があるものもありますがフォーマットが決まっているため、形式に沿って記入します。


こんなときどうする? 職務経歴書「いる場合・いらない場合」をケース別に解説
原則、職務経歴書が必要であることを踏まえた上で、職務経歴書がいる場合といらない場合について、具体的な対応をケースごとに解説します。
職務経歴書を用意するよう言われていない場合は?
募集要項に明確な指定がなく、職務経歴書を出すか迷う場合は、履歴書とあわせて提出するのが無難です。
職務経歴書を提出することが企業側にネガティブな印象を与えることはあまりないので、提出しても問題ありません。むしろアピールする機会を増やすことができます。
「履歴書を持ってきてください」と言われたら、職務経歴書も必要?
企業者が応募書類を「履歴書のみ」としている場合、職務経歴書は原則なくても問題ありません。
ただし、「履歴書を持ってきてください」と言われた場合は、事前に担当者に確認するか、「念のため職務経歴書も提出いたします」と一言添えて職務経歴書も一緒に提出しておくと安心です。
職歴の少ない第二新卒なら職務経歴書はいらないって本当?
第二新卒でも、職務経歴書は必要になります。第二新卒で就職してからの経験が少なく、職務経歴書に記入する内容が少ないことを不安に感じる人もいるかもしれません。
しかし、採用担当者も第二新卒の経験が少ないことは想定の範囲内です。。第二新卒はポテンシャル採用が多く、現在の職務経験や実績よりも入社後の成長を見据えて、応募者の熱意や志望動機、人格を重視しています。
そのため、職務経歴書には学生時代のアルバイトやボランティアなどの経験を含めても良いので、できるだけ詳細に記入しましょう。また、事実だけを書くのではなく、自己PR欄でこだわりや大切にしている価値観などを具体的なエピソードや行動を交えて記入し、熱意や人柄をアピールしましょう。


職務経歴書が必要か、メールで聞くのはOK?
職務経歴書が必要か悩む場合は、採用担当者に尋ねても大丈夫です。
「必要書類が履歴書となっていますが、職務経歴書も一緒に提出してもよろしいでしょうか?」といった、自身のアピールの機会を増やす方向性で行うと良いです。
転職時、職務経歴書を出さないとどうなる?
職務経歴書を出さない場合、その時点で企業側に意欲がないと判断され、選考を進めてもらえない可能性があります。もし、仮に進めたとしても、ほかの応募者と差をつけられてしまうことになります。
そのようなリスクを踏まえて、提出は必須と考えておきましょう。
職務経歴書は重要なアピールポイント!必要性に悩んだら作成しよう
職務経歴書は、企業にとって応募者がこれまでのキャリアで培ってきたものを確認し、採用の判断材料にする大切な書類です。転職活動に必須の書類と捉えて、作成しておきましょう。
応募者自身にとっても、これまでを振り返る良い機会になります。
自分のアピールポイントをしっかり言語化して企業側に伝え、転職を成功させましょう。
