転職活動を進めるうちに、悩みを抱えてしまう人もいます。この記事では、転職で悩みすぎてしまう原因や、悩みの解決方法、転職活動に疲れた場合に試してほしいことについて解説します。悩みすぎる前や、悩みすぎた時におこなうとよい取り組みを理解し、転職活動を無理なく進めましょう。


目次
転職活動で悩みすぎてしまう5つの原因
転職活動に悩みすぎる原因は、やりたいことが分からない、妥協点が決められないなどさまざまです。主要な原因について、以下の項目で解説します。
本当にやりたいことが分からない
悩む原因として、目標や目的が定まっていないことが挙げられます。ただ漠然と「今の職場が嫌だから新しい職場でやりたい」「自分の力を活かせる仕事をしたい」と考えて転職活動をしても、成功する見込みは低いでしょう。思ったような成果を上げられないことで、さらに悩みも深まりかねません。
転職活動をするまでの経緯や動機、目標は人それぞれです。最適解は状況によって異なり、転職してからも一定期間が経過しなければ自分の選択が正しかったのかどうか見えてきません。
悩みすぎて迷走しないためにも、自分で揺るぎないゴールや目標を設定する必要があります。
ただし、転職活動そのものをゴールにしないように注意しましょう。転職活動は、あくまでもゴールへ至るまでに必要なプロセスに過ぎないためです。
転職先の職場環境や人間関係に不安を覚える
転職にあたっては、職場環境や人間関係が好ましいものであることを期待するのが通常です。しかし、求人情報や企業のHPを見ても職場環境や人間関係の実態はうかがえません。
転職先の職場環境や社風、社員の傾向や特徴は、働いて初めて分かるものです。特に人間関係は相性も重要です。転職してこれまでに培ったスキルが通用するのか、新しい環境に馴染めるのか、社員と良い関係を築けるのかなど、不安は尽きません。
前職よりも環境が悪化することを危惧して、悩む場合もあります。転職の動機が職場環境や人間関係にある場合、より不安は強くなるはずです。


条件の妥協点が決められない
給与や待遇、福利厚生や職場環境などさまざまな条件が存在します。しかし、すべての条件に適った転職先を見つけることは非常に困難です。妥協点が決められないと転職活動を終えられず、悩む期間も長引きます。また、条件が複数ある場合に優先順位を付けられないと転職先を選べません。
好条件の転職先は魅力的に見えますが、条件や待遇に見合った能力や実績が求められるため負担も大きくなります。自分の中で譲れない条件を決めたうえで、ある程度妥協することが必要です。
給与や福利厚生などの各条件について、どこまでならば妥協または許容できるのか、明確なラインを決めておきましょう。
転職について誰にも相談できない
さまざまな不安や問題を抱えて転職活動をすると、強いストレスを感じます。相談や質問をすれば解決するかもしれないことを1人で悩み続けるのは、建設的ではありません。
精神的な負担を軽減するためには、誰かに相談してアドバイスを求めるのも手ですが、相談する相手は慎重に選ぶ必要があります。上司や先輩、同僚といった職場の人に相談すると、引き止められるかもしれません。新しい人材の確保が難しい状況だからやめないでほしい、などと頼まれた場合は罪悪感を覚えてしまい、かえって辞めにくくなります。
また、家族や友人などの身近な人に相談すれば、親身にアドバイスをしてくれる可能性もある一方で、自身の状況が正確に伝わらず、的外れになってしまうおそれもあります。加えて、転職によって家族へ負担がかかる場合は、相談しにくくなるのも問題です。
転職の決心が付かない
今の職場を辞めて、転職するというのは大きな決断です。辞めたいと思っても踏ん切りがつかずに悩む場合もあります。今の職場で一定期間働いている場合は、ある程度仕事や職場環境にも慣れていますが、転職先では今までと異なる環境からのスタートであり、これまでのキャリアが通用しないかもしれません。
さらに、転職活動をしても現在よりも好条件の職場で働けるという保障もないうえ、転職活動そのものにも交通費などのお金が必要です。特に家族がいる場合は、生活費の問題も重くのしかかります。
転職によって家族に及ぶ影響を考えると、自分のやりたいことを優先してよいのかためらう人もいるはずです。好条件の転職先が見つからずに悩み続けるうちに、転職へのモチベーションを失うかもしれません。職場環境や給与などの条件が改善しなくとも現状を維持すれば失うものもないため、転職を諦める人もいるでしょう。


転職活動がうまくいかない!悩みすぎたときの解決方法4選
転職活動に躓いたときや悩みすぎたときに、どのように対処すればよいでしょうか。うまくいかないと感じた場合には、以下に示す方法を試してみましょう。
1.やりたいこと・やりがいを見つける
まずは、自分が本当にやりたいことについて考えてみましょう。すぐに思いつかない場合は、好きなことや興味をもとにして考えるのがおすすめです。
趣味や好きなことと関連する仕事を書き出し、絞り込みましょう。やりたいことを仕事にしても嫌なことや困ったことは必ずありますが、好きな仕事に就いていることが支えになるはずです。
やりたいことを仕事にすることに加えて、やりがいも重要です。始めは興味がない仕事でも、続けるうちにやりがいを見つけられるかもしれません。仕事が認められた、顧客に喜ばれたなどのポジティブな体験を経て、少しずつ好きな仕事になる可能性もあります。
いくら考えてもやりたいことが見つからない場合は、自己分析してみるのも手です。自分の性格や能力、興味がある分野からできそうなことを探すのもよいでしょう。
2.頭の中にある不安や悩みを洗い出してみる
悩みすぎるうちに時間が経過し、次第に何に悩んでいるのか分からなくなる場合もあります。そうしたときには、抱えている悩みや問題点を書き出して整理することも重要です。転職活動で失敗したこと、苦手なことについても書いてみましょう。条件面での課題、精神面の負担など、悩みや問題をカテゴライズできます。
漠然とした不安を文字にすることで複数ある悩みを整理でき、原因が分かることも珍しくありません。なぜ失敗してしまったのか、悩みを解消するにはどうすればよいのか分析すれば、解決のためにすべきことが見えてくるはずです。
3.条件に優先順位を付けてみる
転職活動における妥協点の明確化も重要ですが、妥協する前に条件をリストアップして優先順位をつけましょう。条件の中で譲れないものを決め、重要度別に分類する作業です。
優先順位をつけることで、転職活動の方向性や方針も明確になります。優先順位をつけた後は、各条件の詳細を決めましょう。仕事内容や給与の額、職場環境や福利厚生、自宅からの距離や休日など、さまざまな条件について具体的な数値や金額を当てはめていきます。
それから優先順位が高い条件に適う転職先を絞り込むという手順です。求人情報を検索する場合にも、条件が具体的であるほど探しやすくなります。
4.転職するか躊躇する場合は将来を想像してみる
転職に踏み切れない場合は、今の職場で働き続けた場合を想定しましょう。5年後や10年後の自分をイメージして、理想のビジョンと比較するわけです。
想定と理想がかけ離れていた場合は、転職しなければ後悔する可能性が高くなります。転職しても理想のビジョンが実現できるとは限りませんが、今の職場に留まるよりも実現可能性は高まります。今の職場で働き続けても将来の役職や仕事に希望が持てなければ、モチベーションは大幅に下がるはずです。こうした具体的な将来像を描いてみることで、転職を決断するきっかけになるでしょう。
将来を想像してもまだ決められない場合には、躊躇する理由を洗い出すのがおすすめです。自分が辞めると周囲に迷惑をかける、手掛けている仕事があるといった理由ならば、仕事の引継ぎをすることで解決も可能です。気負いすぎず、周囲よりも自分のことを優先させましょう。


転職活動に疲れたら試してほしいこと
転職活動は長期間に及ぶ場合もあり、面接や準備で強いストレスや疲れを感じることも少なくありません。ストレスや疲れを蓄積させず、適度に解消することが重要です。疲れたときには、以下に示す方法を試してみましょう。
転職活動を休んでプライベートの時間を楽しむ
個人差もありますが、転職活動によって生じる心身への負担は相当なものです。中長期的におこなわれる転職活動の期間、ずっと緊張状態を保つのは困難ですし、健康にも悪影響を及ぼします。パフォーマンスやモチベーションも低下し、今の職場の仕事効率も悪くなりかねません。
疲れたときは、悩まずに転職活動を停止してプライベートを楽しむのもおすすめです。転職活動のことを考えず、思い切り休みましょう。友達や家族とコミュニケーションを取ったり、好きなことや趣味を満喫したりするのも良い方法です。
心身ともにリフレッシュすれば、思考を切り替えて転職活動がスムーズに進められるようになるかもしれません。
生活習慣を整えてみる
仕事と転職活動の両立は難しく、生活リズムや習慣が乱れがちです。生活リズムが崩れると疲れやすくなり、回復しにくくなります。
忙しさのあまり睡眠不足になる人や、食事を抜く人、あるいはストレスによる食べ過ぎや飲酒などで体調を崩す人もいるかもしれません。疲れたときにはネガティブな思考をしがちです。転職活動の効率も悪くなり、悩みすぎる原因となります。
こうしたときには生活リズムを見直し、整える必要があります。すぐに規則正しい生活に切り替えるのは難しいかもしれませんが、まずは起床時間や就寝時間を決めることから始めましょう。睡眠時間を確保したうえで、食事は一日3食しっかりとるのが基本です。適度な睡眠とバランスの取れた食事を心がけることで、疲れても回復しやすくなります。


転職活動で悩みすぎる前にキャリアアドバイザーに相談しよう
1人で悩むと悪い方向に考えがちであり、転職活動を成功させるのは難しいものです。問題に直面したら、抱えている悩みについて洗い出してみましょう。
身近な人や、適切なアドバイスをしてくれるキャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。
