転職をする際にほぼ必ず受けると言ってもいい面接ですが、どのような質問が出て、どのように答えればよいのか、経験がなければ不安が先立つでしょう。本記事では、転職の面接に焦点を絞って、質問例や回答例、回答のポイントなどを解説しています。ぜひ参考にしていただき、面接を乗り切ってください。
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目次
転職の面接でよく聞かれる質問例と回答例

転職活動で面接に臨むにあたって、まず大事なのは傾向を知り、対策を講じることです。この項では、どのような質問をされることが多く、それに対してどのように回答すれば選考を通過できるのかを紹介していきます。
転職面接の質問例:自己紹介
面接の最初に聞かれることが多いのが、自己紹介です。企業は自己紹介を通じて、応募者の人柄を知ろうとしたり、コミュニケーションのきっかけを作る能力があるのかを見たりします。応募者の緊張をほぐすための、アイスブレイクとして使われることもあります。
自己紹介が面接官との最初のやり取りであれば、その回答が第一印象を決定づけてしまう可能性があるため、注意が必要です。面接官に自分をアピールするには、「自分のキャッチコピー」を作っておくと有効です。自己紹介で話した内容をきっかけに、自分の得意分野などに会話を誘導できれば、なおよいでしょう。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
自己紹介をお願いします
(回答例)本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。○○(氏名)と申します。前職は電気部品メーカーで、営業職に5年間従事してまいりました。取引先からの要望を開発部門にこまめに伝え、商品の競争力を上げて取引先にも喜んでいただけることを、やりがいとして取り組んでまいりました。業界シェア50%の達成に、営業から貢献できたと考えております。本日はよろしくお願いいたします。
自己紹介は、長々と語るものではありません。氏名と経歴を、1分から3分以内で収まるような内容で、事前にまとめておきましょう。前職の職務内容を簡単に紹介するパターンと、経歴や実績のアピールにフォーカスしたパターンなど、数種類を使い分けられるようにしておくのも、やり方の1つです。
前職の経歴を含めて、自己紹介してください
(回答例)本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。○○(氏名)と申します。前職はIT系企業で、エンジニアとして5年間、従事してまいりました。主にスマホ向けのアプリ開発に取り組み、動画編集アプリでは国内ダウンロード数トップクラスの製品を作ることもできました。最近はAIを応用したアプリも手がけており、この分野に新規参入された御社で、戦力になれるものと考えております。本日はよろしくお願いいたします。
応募した職種に関連する経験やスキルに触れておくことで、後に続く会話がスムーズに進みます。応募企業で使える、自身の経歴や技術などを簡潔に盛り込むのがポイントです。前向きな印象を与えられれば、面接官の興味を惹き、選考通過の可能性も高まるでしょう。
転職面接の質問例:自己PR
自己PRは自己紹介と似ていますが、両者は明確に異なります。自己紹介が、自分という人物の、氏名や職歴などを簡潔に説明するものであるのに対し、自己PRは、自分の強みをアピールするのが目的です。したがって、自己PRをするためには、自分の強みを知っておく必要があります。
企業が自己PRを尋ねるのは、応募者のスキルや強みを知るためです。スキルや強みが自社にマッチするかどうか、企業は面接で判断材料を探します。応募者には、自分の強みを分かりやすく伝える能力も必要です。
多くの内容を盛り込みすぎると逆効果になる場合もあります。内容を絞り込み、「この強みを御社で生かし、貢献したい」と、熱意を伝えることがポイントです。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
経歴を踏まえて自己PRをしてください
(回答例)私の強みは、コミュニケーション能力の高さです。営業職として、お得意様とのコミュニケーションはもちろんのこと、社内の製造部門や総務部門との連携にも気を配ってまいりました。お得意様との会話の中から、隠れたニーズを拾い出して、物流ルートの改善につながったなどの成果も出ております。これまで培ったコミュニケーション能力を生かして、御社でもお得意様との信頼関係を構築できると考えております。
企業は、自己PRによって自社に必要な人材かどうかを見極めます。自己PRは、企業が求めるスキルや実績などに対応した内容とする必要があります。募集企業が求めるスキルなどを事前に調べておくことで、面接を通過できる可能性が高まるでしょう。
あなたの強みを教えてください
(回答例)私の強みは、一度や二度の失敗ではへこたれない粘り強さです。前職ではスーパーの店長でしたが、生鮮食品の売上が伸びずに苦しんでいました。セールを打っても、棚を入れ替えても成果は出ませんでしたが、試食コーナーを置くとお客様の引きがよいことが分かりました。そこで、試食コーナーを複数展開し、季節や天候にあわせてメニューも工夫したところ、売上を前年比20%増にできたのです。御社でも粘り強さを生かして、売上増に貢献できると考えております。
前職での実績を端的に示すことで、目標達成に向けた行動力や、実行力の強さなどのアピールが可能です。どのような業種、職種でも目標はあるため、目標を達成した実績は、評価のポイントです。


転職面接の質問例:長所
企業は、長所を問う質問によって、応募者が自分自身のことをきちんと把握しているかどうかを、見ようとします。応募者にとっては、この質問はアピールできるチャンスです。しかし、十分に自己分析していないと、折角のチャンスを逃しかねません。
企業は、長所を聞くことで性格を類推し、自社の雰囲気や社風になじめる人材かどうかを、チェックすることもあります。以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
長所を教えてください
(回答例)私の長所は向上心です。前職の営業部門でも、高い目標を自らに課し、その目標を達成するために努力を重ねてきました。入社3年以内に、営業成績で支社トップになる目標を掲げ、そのために、当時営業でトップだった先輩の行動パターンを、できる限りトレースするところから始めました。それにより、営業に入る前の準備の方法や、電話の掛け方などを学び、自分なりの工夫を加えることで、実際に3年目には支社でトップを取れました。
長所に関する質問に限りませんが、回答は結論から伝えることが重要です。結論を先に述べることで、面接官が話の先行きをイメージでき、アピールしたい点のよりよい理解につながります。
誰にも負けないと思えるところはありますか
(回答例)私の長所は集中力です。この点では、誰にも負けないと思っています。前職はプログラマーでしたが、情報処理の資格を短期間で取得しなくてはならないことがありました。仕事をしながら資格の勉強もしなくてはならず、時間のやりくりは大変でしたが、毎日始業前の1時間を勉強に充て、集中して学習することで、資格試験に合格できました。集中力は仕事の効率アップにも役立ちます。この集中力を生かして、御社の業績拡大に貢献できるものと考えております。
強みを発揮して実績を上げた経験を答えることで、本当に自信を持つ強みであることが企業にも伝わります。長所をアピールするには、「協調性があります」「リーダーシップを持っています」などの抽象的な言葉で終わらせるのではなく、具体的な事例で説明するのが肝要です。
転職面接の質問例:短所
面接では、長所と同時に短所も聞かれるケースがあります。面接に臨むにあたって、自分の長所だけでなく、短所も語れるように準備しておきましょう。自分の短所は、そのままではアピールポイントにはなりません。しかし、答え方次第では、プラスにとらえてもらうことも可能です。
企業が短所を聞くのは、長所と同様に、自分自身をしっかり認識しているかを探るためです。それに加えて、以下の3点も見られています。
・短所の改善に努力しているか
・素直さや誠実さを持つ人材か
・その短所は入社後にマイナスとなるものか
短所も、見方を変えれば長所になることがあります。短所を語るのは気が進まないものですが、改善の努力をしていることが伝われば、それは評価ポイントです。ただし、「ケアレスミスが多く、迷惑ばかりかけていました」など、プラスに転換できない、決定的な短所を話す必要はありません。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
あなたの短所を教えてください
(回答例)私の短所は、細かなところにこだわり過ぎる点です。前職ではIT系のエンジニアでしたが、プロジェクトの全体像よりも細部に集中してしまい、以前は納期ギリギリになってしまうこともしばしばでした。短所は理解しているため、定期的なミーティングで進捗管理を厳密におこなうようにして、全体に目配りしながら業務を進めるようにしてきました。御社に入社いたしましたら、細部でのミスに注意しながら、プロジェクトを全体として効率的に進められるよう、マネージメントに力を入れてまいります。
短所に関する回答は、短所に対する問題意識や、克服するための方法などを盛り込むのが鉄則です。弱点を自分で認識し、解決できる人材であることが面接官に伝われば、評価は好転します。
あなたの苦手なことは何ですか
(回答例)私の欠点は、頼まれると断れない弱さがあるところです。ほかの仕事で手いっぱいなのに、頼まれると新しい仕事も引き受けてしまうことがありました。最近では、クラウド上のプロジェクト管理シートを使って、自分の余力を見えるようにしているため、余裕がないのに仕事を請けてしまうことはなくなりました。
熱心で新しいことに取り組む意欲のある人ほど、仕事を抱えすぎてしまう傾向が高いとされます。企業にとっては、意欲はあっても、期限に仕事が間に合わず、社内外に迷惑をかけるような人では、採用に踏み切れません。回答例では、ツールを活用して自己管理している点をアピールすることで、改善の努力を伝えています。


転職面接の質問例:志望動機
志望動機は、どの企業でも、ほぼ質問される項目です。その企業に入社したいと思ったきっかけや、入社後にどのようなキャリアを積みたいかなどを伝えます。企業がこの質問で見極めたいポイントは、以下のとおりです。
・自社への志望度
・希望する仕事が自社にマッチするか
企業は、自社への志望度が高く、仕事への熱意がある人を求めています。そのような人であれば、入社後もモチベーションを維持し、活躍してくれる可能性が高いためです。志望動機を訪ねれば、どれだけ自社での仕事に熱意を持っているかを測れます。
志望動機に対する回答は、企業研究が十分されているかどうかで、深みが変わります。企業研究が不十分だと抽象的な答えになりがちで、回答で見抜かれてしまうため、面接前には入念な企業研究が欠かせません。
志望動機と自社の業務内容が不整合だとすると、入社しても早期離職につながってしまう懸念があります。企業は費用と時間をかけて採用活動をおこなっているため、早期離職のリスクは避けたいものです。そのため、志望動機を聞いて、ミスマッチが発生しないようにしています。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
当社を選んだ理由を教えてください
(回答例)現職で御社のサービスを活用しており、その利便性の高さに魅力を感じました。似たサービスはほかにもありますが、〇〇機能については御社独自で、使い勝手がよいだけでなくコストパフォーマンスにも優れています。このサービスを使う立場から、提供する立場となって、顧客企業が新たな価値を創出するお手伝いをしたいと考えております。
志望動機の回答で大事なのは、なぜその会社なのかという根拠です。他社ではなく、その会社を志望する具体的な理由や、エピソードなどを交えると、説得力のある志望動機になります。将来的に、どのように活躍したいかを盛り込むことで、積極性と長く働く意思があることのアピールもできます。
転職して当社に期待することは何ですか
(回答例)御社の人材育成に関する方針に、大変共感いたしました。現職でも人事部門に5年ほど従事し、採用や人事考課などに携わってきました。今後は評価システムの構築を担当したいと思っていたところ、御社で新たな評価システム作りに着手されると聞き、応募させていただきました。御社の人材育成方針を基礎に、培ってきた担当者としての経験を加味することにより、御社の成長を下支えするシステムの構築に、貢献できるものと考えております。
応募先企業の強みや、新たな事業方針などを見つけておけば、志望動機は語りやすくなります。志望の明確な動機や、こだわりを伝えることで、面接官はミスマッチの心配を軽減することが可能です。
異業種や未経験業界に転職希望する場合
企業が中途採用をおこなう際、応募者に求めるのは、主に以下の2点です。
・定着して長く働いてもらえるか
・経験やスキルを活かして活躍できるか
異業種や未経験で転職しようとする場合は、「なぜ異業種なのか」「なぜ未経験で応募するのか」との問いに、説得力のある回答を述べる必要があります。
企業が中途採用で懸念する点の1つは、ミスマッチによる早期離職です。あえて異業種や未経験の業界に転職しようとする以上、転職先の企業や業種、職種などをしっかり理解し、将来ビジョンや目的などを持っていなければ、不整合が起こる可能性が高まります。
企業にとって、未経験者は即戦力というより、育成を経て長く勤めてもらう人材との位置付けです。応募者の経験と接点があり、将来に向けた納得感のある志望理由が求められます。
若手であれば、これまでの経験やスキルにこだわらず、今後の成長余力を評価した「ポテンシャル採用」をおこなう企業も少なくありません。ポテンシャル採用の場合は、仕事に向き合う姿勢や、業種・業界を問わずに使えるスキルなどが判断材料といえます。このケースでは、交渉力やビジネスマナーなど、業種横断的なスキルを棚卸しして、自己PRなどに組み込むことが必要です。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
なぜ当社に応募したのですか
(回答例)高校生の当時からアパレルの仕事に興味を持っていました。大学卒業時に、教授のすすめもあって金融業に就職しましたが、あきらめきれずにいたところ、御社で募集されているのをチャンスと思い、応募いたしました。お客様に合った商品をおすすめする点では、金融もアパレルと似たところがあります。御社の企業理念である「〇〇」にも、非常に共感を覚えております。これまでに培った経験やスキルを生かして、お客様に喜んでいただくとともに、御社の業績にも貢献したいと考えております。
未経験からの転職の場合は、企業は志望度の高さと、自社や業界への理解度を、面接で確認しようとします。応募業界や企業を研究するほか、社風や企業理念、将来ビジョンなど、自分との関係性を見つけて、アピールする姿勢が重要です。
今回転職される理由を教えてください
(回答例)営業職として勤務する中で、お客様と製造現場の中間にあって、本当に必要とされている商品をお届けできないもどかしさを感じていました。お客様本位で仕事をするなら、製品作りの現場に入りたい、との思いが募り、今回思い切って転職を決意いたしました。ものづくりを担当するのは初めてですが、顧客ニーズを吸い上げてきた経験を生かし、真に満足いただける製品作りに邁進したいと考えております。
転職理由の質問では、「前職を退職する理由」と、「転職により実現したいビジョン」の2つが質問の回答となる傾向があります。特に重要なのは、後者のビジョンです。未経験からの転職のため、面接官に納得してもらえることを意識して、準備することが必要です。
面接までにブランクがあった場合
前職を退職してから、次の応募までに空白期間があると、企業は応募者の勤労意欲に懸念を持ちます。ブランクが1年間あったとして、その間を無為に過ごしていたのと、勉強して資格を取得していたのとでは、与える印象が大きく異なります。
ブランクは、責められるべきものではありません。ブランクの理由を聞かれたら、その間、何をしていたのかを正直に答え、得るものがあったのであれば、それをアピールします。病気やけがなどで療養していた場合は、完治しているのか、入社後の仕事に問題はないのか、あるならどの程度影響があるのかを、答えられるように準備するとよいでしょう。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
ブランクがありますが、理由を教えてください
(回答例)前職のハードワークで体調を崩し、しばらく療養しておりました。現在は完治しており、仕事をするのに支障はありません。療養中、少しでも仕事に役立てたいと思い、〇〇の資格を取得しております。この間に学んだ知識を活用し、御社に貢献したいと考えております。
ブランクの理由を述べるだけでなく、今後につながる内容を伝えると、面接官の安心感が高まります。「何もしていなかった」という回答では、勤労意欲が疑われ、評価が得られません。できるだけ応募職種と関連のある、資格取得や自己啓発などの勉強に時間を使っていたと回答するのが良策です。
ブランクの間は何をされていましたか
(回答例)職務のブランク期間は、英語検定1級を受検するための勉強をしていました。残念ながら資格取得には至りませんでしたが、この間に培った英語を読み、書き、話す能力は、海外拠点を多数擁する御社でも生かせるものと考えております。
中途採用をおこなう企業の多くは、即戦力かそれに近い人材を求めています。ブランク期間に、自社で役立つ資格の勉強などをおこなっていた人材は、即戦力として評価される可能性があります。ブランク期間に得た経験が、「自社で生かせる」ことが重要です。
今までの転職回数が多い場合
転職回数が多い場合、過去の退職理由を問われる可能性が高いため、対処方法を考えておく必要があります。転職の理由によっては、企業は「定着しにくい人材」「早期離職のリスクがある」と考えてしまいます。
定着しにくい人材と捉えられるのは、以下のような人材です。
・複数回転職しているが、退職の理由に一貫性がない
・短期間に何回も転職している
転職回数が多い人は、それぞれの転職に対して、退職理由を聞かれることもあります。転職ごとに、理由を明確に答えられるように、用意が必要です。退職を決めた理由だけでなく、転職によって実現したいことを回答に盛り込み、前向きな印象を与えるのが1つのやり方です。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
前職はなぜ退職されたのですか
(回答例)前職では総務部門の仕事に従事しておりましたが、狭い範囲での役割分担が与えられており、スキルアップができない環境でした。御社は総務部と人事部が一体化しており、1人が幅広く職務を担当する方針をお持ちです。総務、人事の領域で自らのスキルアップを図り、御社の事業運営を下支えする役割を担いたいと考えております。
転職の理由は、思うままに話すのではなく、前向きなイメージを与える言葉に変換するのも一策です。「仕事が単調だ」は「やりがいのある仕事をしたい」に、「職場の人間関係がよくない」なら「チームワークを生かした仕事がしたい」など、言い換えが考えられます。
退職理由よりも、入社後のビジョンに力点を置いた回答を意識するのも有効です。
転職回数が多いようですが、なぜですか
(回答例)転職回数が多いのは事実ですが、自分の能力を最大限に発揮できる場所を探すうちに、そうなっていました。すべての転職で円満退職しておりますし、これまで在籍したすべての会社で高い評価も得てきました。御社では、自分の成績だけでなく、チームを運営して全社業績の向上に貢献できる、マネジメントの仕事にチャレンジしたいと考えております。
転職回数が多い場合は、その事実は率直に認めましょう。前述のとおり、退職理由に一貫性がない場合、企業は採用をためらうものです。面接官が納得できる理由があれば、選考を通過できる可能性はあります。
詰問口調で問われたような場合も、ムッとした表情をしたり、うつむいたりしては悪印象です。表情を変えず、冷静に対応するのが得策です。


その他のよくある転職面接の質問

ここまで、転職時の面接でよく聞かれる質問例を挙げ、それに対応する回答例とポイントを解説してきました。実際の面接では、前述の各項以外にも、よく聞かれる質問パターンがあります。以下に、最終面接・役員面接時によくある質問例と、面接官から「何か質問はありますか?」と問われる逆質問の際の対応を、ご紹介します。
最終面接・役員面接時
最終面接や役員面接は、応募者の内定がほぼ固まっていて、入社の意思を確認するためにおこなわれます。採用に決定権を持つ、幹部クラスの面接を受けます。ここでのポイントは、入社の意思を明確に表すことです。単純に入社の意思を伝えるだけでなく、自分のスキルや経験が入社後に生かせる点などを交えることを意識するのがコツです。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
改めて、志望動機をお聞かせください
(回答例)これまでの営業経験を生かし、最終消費財の分野での仕事にチャレンジしたいと考え、御社を志望いたしました。これまでは企業と企業の取引でしたが、全国に足を運び、お得意先の声をフィードバックするよう心がけてきました。御社のような、消費者に直接届く商品を販売する企業においても、役立てられる経験だと考えております。
最終面接や役員面接は、一次面接とは面接官が異なります。志望動機や自己PRは、再度聞かれる可能性が高いと思っておいたほうがよいでしょう。「なぜそう考えたのですか」など、深掘りの質問をされることもあるため、しっかりと思いを伝えられる回答を準備しておくのが上策です。
転職活動の状況はいかがですか
(回答例)現在、御社のほかに2社で、最終面接の段階に進んでいます。自動車関連の業種を志望しているため、いずれも御社と同業のメーカー系販売会社です。面接を受けた中で、顧客満足度の向上にフォーカスした御社の企業理念には、大変共感いたしました。このような理念の下で働けることが、御社の魅力であると感じております。
多くの応募者は複数企業に応募しているため、企業としては、他社から内定が出ていないかが気になるものです。「内定を出したら、きちんと入社してくれるのだろうか」という懸念があるため、転職活動の状況を尋ねる質問が出てきます。
その企業が第一志望であれば、そのとおり答えて問題ありません。他社の選考も並行して進んでいる場合、「御社しか受けていません」などの噓をつくと、結果的に他社に行くことになった場合、自分が窮してしまいます。
他社の選考状況も正直に述べたうえで、面接相手の企業への入社意欲を示すのが、正当なやり方です。
逆質問時
一次面接から最終面接まで、どの段階でも、面接の最後に「そちらから何か質問はありますか」と逆質問されることが多くあります。面接官が逆質問をする理由は、主に以下のとおりです。
・志望度の高さを見る
・社風に合うか確認する
・コミュニケーション能力を探る
・疑問点を解消する
企業研究をしてきた応募者なら、1つや2つは聞きたいこともあるはずです。何もないと答えてしまうと、企業研究が不十分なままに面接を受けている、とマイナス評価される可能性もあります。応募者とのやり取りで、自社の社風に合う人材かどうかを確かめるケースもあります。
応募者から自由に質問してもらうことで、面接官がチェックするのが、コミュニケーション能力です。質問と回答のキャッチボールができるかどうかは、実際の仕事の場面でも重要な要素です。
逆質問には、不安に思うことなどを聞いてもらい、ミスマッチがないようにする目的もあります。逆質問は、応募者自ら発信できるアピールのチャンスでもあるため、訴求したいポイントを絞って、質問項目を用意しておくとよいでしょう。
以下に、よくある質問例と、それに対する回答例を示します。
最後に何か質問はありますか
(回答例)〇〇部に配属されたら、どのような仕事を任せていただけますか。
(回答例)□□さん(面接官)が仕事をしていて、やりがいを感じるポイントはどこですか。
逆質問はアピールの機会であるため、意欲を打ち出すのが1つの答え方です。企業の公式サイトを見れば書いてあるような、少し調べただけで分かるようなことは、避けたほうが得策です。
疑問点などはありませんか
(回答例)御社で仕事を始める前に、特に何を勉強しておけばよろしいでしょうか。
(回答例)他社との共同プロジェクトなどはありますか。
逆質問でやる気を前面に出すのは問題ありませんが、自信過剰と取られないように注意を要します。反対に、自信のなさがうかがわれる逆質問も、よくありません。同業種や職種の経験者の場合は、即戦力を期待されるため、知識やスキルを意識した質問を組み立てるのが一案です。


面白い転職面接の質問の目的と回答のポイント

面接の現場では、志望動機や自己PRのような鉄板の質問だけでなく、一風変わった質問が飛び出してくることもあります。予想外の質問を繰り出されると、とっさに対応できずに黙り込んでしまう応募者もいるかもしれません。変わった質問、面白い質問をする企業の目的は、主に以下のようなものです。
・対応力があるか知りたい
・人柄を知りたい
・緊張をほぐしたい
実際に仕事をするうえでは、思いがけない出来事や、突然の対応が必要になる事態も、多々あります。企業は、そのような局面でも臨機応変に対応できる人材かどうかを、この種の質問で見ています。
面接時の質問項目はある程度決まっているため、応募者は回答を作り込んでくるのが通例です。しかし、予想外の質問は想定されておらず、回答から素の人柄がうかがわれることがあります。面接官は、リアルな人柄を確認する目的で、面白い質問を投げかけてきます。
何回経験しても、面接は緊張するもの。面白い質問には、応募者にリラックスして面接に臨んでもらおうとの意図も考えられます。以下に質問例と、それに対する回答例を示します。
今100万円もらったら何に使いますか
(回答例)半分の50万円は、趣味のロードバイクを新調します。自分への転職祝として、ほしかったロードバイクを購入し、モチベーションを上げたいと思います。残りの半分は、米国株のインデックスファンドに投資します。日本株は少し運用していますが、為替ヘッジも考えて、米国株への投資を考えました。
面白い質問には、正解の回答はありません。面接官がどのような目的でその質問をしてきたか、冷静に受け止めて、回答に至った理由を盛り込んで伝えることが肝要です。
あなたを動物にたとえると何ですか
(回答例)私を動物にたとえると、犬だと思います。まじめで人懐こい性格が、犬のようだと自分でも感じています。中学から大学までバスケットボールを続けてきましたが、一度もレギュラーになったことはありません。それでも、毎日のコートのモップ掛けと、定例飲み会への出席は欠かしませんでした。モップ掛けを怠ると、滑って危険です。チームメイトが怪我なくプレーするのに、貢献できたと思います。飲み会でコミュニケーションを深めたことは、卒業後の仕事でも役立ってきました。
この質問に対しては、どの動物を選んでも問題はありません。自分の性格や強みにマッチする動物を選び、アピールポイントを強化するのが大事です。猫なら「他人に流されない」、象なら「多少のことには動じない」などのアピールに使えます。
鋭い転職面接の質問の例と回答のポイント

転職の面接を受けると、面接官が鋭い質問をズバリと斬り込んでくることもあります。にわかに答えにくい、鋭い質問をする企業の意図は、以下のとおりです。
・臨機応変な対応力を見たい
・応募者の真の姿を確認したい
企業の意図は、前述の「面白い質問」とほぼ同じです。予想していなかった鋭い質問に対し、とっさに答えられる瞬発力がある人材なら、想定外の事態がいつ何時発生してもおかしくないビジネスの現場でも、力を発揮できると考えられます。用意された回答では見抜けない、応募者の真の姿を確認するのも、企業が鋭い質問をする重要な目的の1つです。
鋭い質問にうまく回答するには、以下の3点を押さえる必要があります。
・質問の意図を見抜く
・嘘はつかない
・奇をてらった回答は不要
まず大事なのが、なぜそのような質問をするのか、企業の意図を見抜くことです。面接官が確認しようとしているポイントが分かれば、鋭い質問も恐るるに足りません。注意しなくてはならないのは、「面白い質問」と同様に、嘘をつかない点です。1つの嘘をつくと、関連して質問された際に、嘘を積み重ねなければなりません。結局、自分が苦しくなることになります。
面接官が鋭い質問をしてきたからといって、自分も鋭い回答や奇をてらった回答をする必要はありません。面接は大喜利ではありませんし、奇矯な発言や突拍子もないパフォーマンスなどは、マイナスな印象を与える危険性があります。
以下に質問例と、それに対する回答例を示します。
あなたを採用するメリットは何ですか
(回答例)私を採用いただくメリットは、御社が現在注力しているスマホ向け新規アプリケーション開発を統率し、売上高と利益増に貢献できるプロジェクトマネージャーが獲得できることです。私は前職で〇〇言語と△△言語を習得し、100人単位の大規模プロジェクトを率いた経験を持っています。その時の成果が、現在大ヒット中のスマホゲーム「××」です。こうした経験から、部下や協力会社の社員と連携よく働き、効率的な開発を進める手腕には自信があります。
鋭い質問に対しても、模範解答はありません。ただし、「ありません」「分かりません」という答えはNGです。企業研究と自己分析を組み合わせ、回答を具体性を持ったアピールにするのがコツです。
なぜ当社なのですか
(回答例)私は、日本の伝統技術を盛り込んだ高級車を、世界に販売していきたい希望を持っております。内装に漆塗りや透かし彫りを施した高級車は、国内メーカーでも御社でしか製造されておりません。御社を第一志望としているのは、そのためです。
応募先企業の魅力を、具体的なエピソードとともに伝えると、説得力のある内容になります。応募先企業にオンリーワンの要素があれば、そこにフォーカスした回答を用意しておくのも、1つの方策です。


人材を見抜く転職面接の質問の例と回答のポイント

転職市場に人材を求める企業にとって、面接は人材を見抜くための重要な場です。限られた時間内に、履歴書や職務経歴書では測り切れない、応募者の真の姿を確認するため、面接官はさまざまな質問を投げかけてきます。
企業が人材を見抜く質問をする目的は、主に以下のようなものです。
・自社で役立つスキルを持っているか
・自分を客観的に理解できているか
・自社の社風に合う人材か
回答の際には、前職の経験や実績を深掘りしてスキルをアピールしたり、志望動機と自己PRに一貫性を持たせ、自己理解を示したりすることなどが求められます。以下に質問例と、それに対する回答例を示します。
当社に貢献できるスキルや経験を教えてください
(回答例)前職は地方のFM放送局で、CM営業をしておりました。クライアント様はラジオの特性や、トレンドなどに詳しい方ばかりだったため、CM出稿するための説得力のある理由を求めていらっしゃいました。そのため、ここ5年間のラジオCMの状況と、CM後の売上変化をまとめた資料を独自に作成し、受注に成功してきました。この経験は、御社におけるネット動画CMの営業で、貢献できるものと考えております。
この種の質問に対しては、単にスキルや経験を語るのではなく、創意工夫やエピソードを盛り込んだ、具体的で納得感のある回答をするのがポイントです。転職後も、スキルや経験を生かして成功の再現をアピールできれば、選考を通過する可能性が高まります。
大きな失敗をしたことはありますか
(回答例)新製品の製造を開始する直前に、予定していた業者に材料が発注できないトラブルがありました。その際は、事前に見積もり合わせをしていた数社に急ぎ問い合わせをおこない、数量を集められたため、ことなきを得ました。予定業者の製造状況をウオッチしていなかったのは反省材料ですが、見積もり合わせの段階で、各業者の特徴や価格、担当者などを一覧表にしていたことが、素早いリカバリーにつながったと感じています。
面接官は失敗そのものよりも、失敗をどのように乗り越えてきたかを重要視しています。失敗をカバーしたことから得た教訓や、その後の改善点など前向きな面に重心を置いた回答をするのが、この場合のポイントです。
コミュニケーション能力を見抜く転職面接の質問の例と回答のポイント

どのような仕事でも、多かれ少なかれ必要となるのがコミュニケーション能力です。そのため、面接官はコミュニケーション能力を見抜くための質問を、応募者に問いかけてきます。主な質問例には、以下のようなものがあります。
前職の上司はあなたをどのように評価していましたか
面接官は、この質問でコミュニケーション能力の高さを判断しようとしています。コミュニケーション能力の高い人は、他者から見られる自分を意識しているものだからです。他者からの評価を具体的に捉え、理解していることが分かるような答えを意識しましょう。
仕事仲間で苦手なタイプはどのような人ですか
苦手なタイプを聞くことで、コミュニケーションの傾向を知るのが、この質問の目的です。仕事の現場では、苦手なタイプの人ともチームで作業しなくてはならないかもしれません。顧客が苦手なタイプというケースも考えられます。
企業は、苦手な人とどう向き合い、関係を悪化させないようにできる人材かを、この質問で見ています。回答のポイントは、以下の2点です。
・苦手な人に対してどのように接したか
・どのような関係改善を図ったか
具体的なエピソードを添えて話すことで、訴えたい内容が面接官に届きやすくなります。


素直さを見抜く転職面接の質問の例と回答のポイント

ビジネスにおいて、素直さは重要な要素だとされます。素直さを持つ人とは、他人の意見を受け入れたり、新しい環境に順応できたりする柔軟性のある人材を意味します。情報通信技術の発達が速く、市場環境もハイペースで劇変する今日、柔軟性はますます重要になる一方です。
そのため、転職の面接でも、企業は素直さを見極めるための質問をしてくることがあります。主な質問例は、以下のとおりです。
自分とは反対の意見に対して、あなたはどう対応しますか
他者の意見を傾聴できることも、素直さの要素だとされます。周囲の助言や反対意見にどのように対応するかは、柔軟性の表れです。この質問では、どのようにして対立せずに意見をまとめたか、あるいは、反対意見への対応で学んだ教訓を伝えるようにします。
意見が対立したこと自体は問題ではないため、対立せずに意見をまとめたプロセスや、得た教訓を強調することが大事です。
変化を受け入れるための工夫について教えてください
思いがけない変化が、現実の世界では起こり得ます。そのような時に、状況を冷静に把握し、柔軟な行動を取れるかを見るための質問です。過去の経験に基づいた回答により、自らのポテンシャルを面接官に感じ取ってもらうのがベターです。
素直さは、何でも他人の言うことを聞くという意味ではなく、周囲の意見を吸収して成長につなげられる懐の深さを表します。回答には、この点も意識することが必要です。
転職面接時のQ&A

転職時の面接でよく聞かれる質問には、ここまでの項でかなり網羅してきました。それでも、いざ面接を受けるとなると気になることが次々に出てくるものです。ここでは、面接を受ける際に気になりがちな質問に関して、以下の3点をまとめました。
答えにくい質問をされたらどう対応したら良い?
前述の「今までの転職回数が多い場合」の質問などもそうですが、面接官は答えにくい質問を、あえて入れてくることがあります。しかし、面接官の意図を見抜いていれば、対応は難しくありません。
面接官が答えにくい質問をしてくる理由には、以下のようなものがあります。
・理解力や瞬発力を確認したい
・経験値やスキルを見極めたい
・素の人柄を見抜きたい
応募者が想定していないような質問をするのは、応募者の理解力や瞬発力、柔軟性を確認するためです。会計やIT系などの専門職でも、難度の高い案件に余裕を持って対応できる人材であるかを見極めるため、答えにくい質問をぶつけてくることがあります。
答えにくい質問に対しては、思ったままをストレートに答えてしまうと、失敗につながりかねません。答えにくい質問ほど、回答に素の人柄が表れることを意識して、事前に準備しておくことが重要です。
答えにくい質問の代表例は、以下のとおりです。
・上司ともめた時はどのように対処しますか
・転勤や残業は可能ですか
・転職回数が多いようですが、理由を教えてください
・希望年収はどのくらいですか
・職歴にブランクがありますが、理由は何ですか
転職の面接にあたって持つべき心構えは?
転職でなくても、面接は緊張する場面です。大事な面接で失敗しないために、持つべき心構えを再確認しましょう。
面接時に持つべき心構えは、以下の7点です。
・遅刻しない
・過去よりも今後に重点を置く
・面接官の目を見る
・積極性や熱意を訴える
・知ったかぶりをしない
・聞かれたことだけを答える
・予習して臨む
面接に遅刻しないのは当然のことです。人生を左右するかもしれない重要な場に遅刻してくるような人は、仕事をさせても雑に済ませるのではないかとの悪印象を持たれる懸念があります。
採用面接には、企業も費用と時間、人手をかけています。面接担当の社員や役員は、そのために時間を割いているのですから、アクシデントなどで遅れてしまう際にも、連絡だけは入れなくてはいけません。
面接では、過去の実績や経験を長々と語ってしまう場合がありますが、これはあまり評価されません。これからどのように活躍したいのか、展望を語るほうがやる気を印象付けられます。
面接官が話しかけているときは、相手の目を見るのが通例です。うつむいていては、積極性が感じられませんし、きちんと聞いているのか心配になってしまいます。もっとも、じっと目を合わせ続けていては、面接官にケンカを売っているようにも思われかねません。時折目を合わせながら、目の下あたりに目線を置くのがおすすめです。
自信なさそうな態度を見せたり、うつむいたりしてばかりいては、良いイメージは与えられません。はっきりとした受け答えで、積極性をアピールしましょう。説明などは、多少たどたどしくても問題ありません。むしろ、一生懸命な様子が伝わり、好印象となる可能性もあります。
ありがちな失敗は、知らないことを知っていると言ってしまうことです。知ったかぶりをしても、話が続いていくと、実は知らなかったことが露見してしまうものです。知らないと伝えるのは勇気がいりますが、素直に知らないと言うほうが、知ったかぶりをするよりも良い印象を残せます。
面接では、面接官が次に聞いてくる内容が、うっすらと分かることがあります。そのような場合でも、先回りして答えてしまわないほうが無難です。聞かれたことだけを、明確に答えるのが、面接に失敗しないための心がけです。
面接の前には、書類選考がおこなわれているのが一般的です。履歴書や職務経歴書は先に送られているため、これらの書類と重複する内容を問われたときに、矛盾したことを話さないように予習しておく必要があります。自分が書類に書いたことと違う内容を話していては、面接官は好印象を持ち得ません。提出した書類はコピーを取り、面接の前の確認を推奨します。
「キラー質問」って何?
就職・転職活動において、「キラー質問」というワードを耳にしたことがあるかもしれません。キラー質問とは、答えの内容次第では、その1問で不採用が決定づけられる可能性のある質問のことです。
キラー質問は、応募者が予期しないような質問を投げ掛け、反応を見たり、本心を吐露するように仕向けたりするのが目的です。前述の「答えにくい質問」の一部ともいえます。キラー質問の主たるパターンは、以下のとおりです。
・経験を問う質問
・人間の本質を問う質問
・仕事への取り組みを問う質問
スキルや強みのアピールには、過去の具体的な経験を引き合いに出すのが一般的です。面接官には、それが本当の経験なのか分からないため、そこを確認しようとします。過去の出来事にどのように対応したか、その経験から何を得たかなど、分かりやすく説明できているかもチェックポイントです。
キラー質問では、人間性に焦点を当ててくることもあります。企業では、チームで仕事をすることも多いものです。何かの発生した事態に対して、どのような発言や対応をするのかを聞かれます。イレギュラーな対応を求められたときや、ストレスがかかる局面での行動なども、企業の確認項目です。
仕事への取り組みを見るためのキラー質問としては、「この水を1万円で売ってください」という問いが知られています。この問いには、正解はありません。物事に対する取り組みから、仕事に向かい合う姿勢を見極めようとするのが、質問の目的です。
キラー質問には、短い面接の時間で、応募者の本質を見抜くための便法として設けられた側面もあります。人によっては、無茶な質問と感じることがあるかもしれません。しかし、キラー質問も意図を分かってしまえば、返答に窮することもありません。
経験を問うキラー質問には、経験から得たものや、その経験をするに至った動機などが、回答の主軸となります。人間性であれば、応募先企業が求める人材像を調べたうえで、自分の大事に思う価値観とすり合わせをしておくことで、ズレのない答えができるでしょう。仕事への取り組みでは、回答した内容を論理的に説明できることが重要です。
転職の面接では、キラー質問が来ることも予想して、万全の準備をおすすめします。
転職の面接はよくある質問集と回答例で対策しよう

ビジネスでは、準備の出来具合が結果を左右することが少なくありません。転職の面接でも、それは同じです。応募先企業に送った自己PRと、面接で話したアピールが違っていては、内定獲得は難しいでしょう。この記事で紹介したよくある質問例と回答例で対策して、転職の希望をかなえてください。
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