「面接になると言葉がまとまらない」「面接時に言葉が出てこない」など、面接に苦手意識がある方は、苦手に感じる原因を知って面接に対する意識を少し変えてみるだけで改善することがあります。本記事では、面接が苦手に感じる主な原因を紹介し、さらに面接でうまく話せるようになるためのコツと、緊張をほぐす方法について解説します。


面接を苦手に感じてしまう8つの原因
面接を苦手や苦痛と感じる原因は人によって異なります。まずは、面接を苦手に感じる主な原因を知って、自分の苦手意識の原因について理解しましょう。
1.人見知り・内向的な性格
人見知りや内向的な性格の人は、面接以前にそもそも会話やコミュニケーションが苦手です。そのため、面接に苦手意識を持つのはやむを得ません。特に面接では面接官が初対面の人、目上の人となるケースが多く、苦手意識をより強く感じやすい傾向にあります。
2.緊張しやすい性格
あがり症や緊張しやすい性格の人も面接に対し、苦手意識を持つことが多いです。面接は誰でも緊張する場面ですが、特に緊張しやすい人は余計なプレッシャーを強く感じやすく、面接本番になると緊張のしすぎで頭が真っ白になってしまうことも珍しくありません。
さらに過度の緊張で面接時に実力発揮できなかった経験があると、より面接に対して苦手意識を抱いてしまう人も多いです。
3.面接官の態度・言動を気にしすぎてしまう
面接中の面接官の態度や言動が気になり、その態度や言動に不安を感じてしまうことから面接自体に苦手意識を持つ人もいます。例えば、面接官がメモを取らないでいることに対して「自分の話にはメモを取る価値がないのでは?」と考えたり、面接官が腕を組んでいたら「自分に何か不満を感じているかもしれない」と気にしたりするなど、少しの言動さえも悪い方向に考えてしまう人は要注意です。
中には面接官の言動を気にしすぎるあまり、面接の受け答えに集中できなくなって質問にうまく答えられなくなるという悪循環に陥ってしまい、さらに面接が嫌いになってしまう人もいます。


4.質問にうまく答えられるか不安に感じてしまう
面接官からの質問にうまく答えられるか不安に感じてしまう場合も、面接が苦手になってしまう原因のひとつです。
例えば、「対策していない質問をされたらどうしよう」、「回答に対して深く追及されたらどうしよう」といったようにイレギュラーな質問にうまく答えられるか不安に感じてしまうことから面接嫌いになります。
5.面接で落とされることに恐怖を抱いている
これまでに受けた面接で落ちた経験がある人は、面接に落とされたことで自分自身を否定された気分になり、面接に対して苦手意識を抱いてしまう場合もあります。
中には面接で落とされないようにと自分を作り上げて無理にアピールした結果、発言に矛盾が生じたり、不自然な言動を取ってしまったりして、また面接に落とされるという負のループに陥ってしまう人もいます。
6.自分に自信が持てず、うまくアピールできない
面接では自分を知ってもらうために自己アピールをおこなうのが一般的です。しかし、普段から自分に自信が持てない人、自己主張が不得意な人は、「自分をアピールすること」に対して抵抗感があり、面接に苦手意識を持ちやすい傾向があります。
しかし、どんなに自分の考えに対して自信が持てないからといって、面接時にほかの人の話やインターネットに載っていた文章や回答をそのまま利用すると落とされる可能性が高いです。まずは面接に対する考え方や意識を改めましょう。
7.圧迫面接がトラウマになっている
これまでに圧迫面接を受けたことがあるとその経験がトラウマとなり、面接自体に苦手や苦痛を感じる人は少なくありません。圧迫面接とは、質問が永遠に繰り返される、意見を否定される、話を途中で遮られるなど、応募者を不安にさせるさまざまな対応が取られる面接です。
圧迫面接は、企業側が応募者のストレス耐性や対応力などを見極める目的で実施されるケースが多いですが、近年は企業のイメージ低下の可能性があるなどの理由から圧迫面接をおこなう企業は減少傾向にあります。
しかし、一度でも圧迫面接を受けて面接官の態度で辛い思いをさせられたことがトラウマになると、別の企業の面接を受けたときに過去の嫌な経験がフラッシュバックしてうまく話せなくなってしまう場合があります。
8.面接の準備が十分にできていない
自己分析や業界・企業研究といった面接の準備が十分にできていない不安から面接に対して苦手意識を持つ人もいます。面接への準備不足によって、質問にうまく回答できなかったり、自分の伝えたいことがうまく表現できなかったりして落とされてしまうケースは少なくありません。
また、面接対応の準備をせずに面接を受けては落とされることを繰り返した結果、面接に苦手意識を抱く人もいます。


面接でうまく話せるようになるためのコツ
どのような原因から面接に対して苦手意識を持っていたかが自分なりに分析できたら、それに対する克服方法を知ることが大切です。特に面接が苦手な要因が性格的なものでない場合、以下のポイントをつかむことで面接時にうまく話せるようになる可能性があります。
自己分析とキャリアの棚卸しで自分を理解する
前述の「6.自分に自信が持てず、うまくアピールできない」といった場合には、面接前に自己分析をして、自分がやりたいこと、自分に向いている仕事などを明確にし、整理しておくことが大切です。
例えば、「キャリアの棚卸し」による整理が有効です。キャリアの棚卸しとは、自分がこれまでにやってきた業務を振り返り、経験のある作業や保有しているスキル、業務に取り組んでいたときの姿勢などを洗い出し、自分の強みを再認識する作業のことです。
自己分析やキャリアの棚卸しにより、今まで自分でも気づいていなかった強みや弱み、得意なことなどを客観的に把握できれば、面接時に説得力のあるアピールが可能になります。
企業研究をおこない自分が貢献できるポイントを押さえる
企業研究は、企業の特徴をつかんで自分に合う企業かどうかを確認するためにおこなうもので、面接時の志望動機を聞かれた際に欠かせません。企業研究では企業理念や事業内容、求められるスキルなどを確認・整理しておくことが大切です。
また、自己分析やキャリアの棚卸しと照らし合わせ、転職後に自分が企業に貢献できることは何かを把握しておくことで、面接時に自信を持って発言しやすくなります。
聞かれるであろう質問には回答を準備する
「志望動機」「転職する理由」「今までの経験や実績」「将来の展望・目標」「自己PR」などは多くの転職面接で聞かれる定番の質問です。これらの質問に対して、事前に適切な回答を準備しておきましょう。
前述した「2.緊張しやすい性格」の場合でも、基本的な質問への回答を準備・練習しておけば、受け答えができずにさらに緊張してしまうといった悪循環が防げ、比較的冷静に回答ができます。
面接準備を念入りにおこなう
面接への不安を軽減させるためには、質問に対する回答のシミュレーション練習をするなど、準備を念入りにおこなうことが大切です。面接準備は、前述した「4.質問にうまく答えられるか不安に感じてしまう」、「8.面接の準備が十分にできていない」といった面接の苦手意識対策に有効で、自信を持って面接を受けられるきっかけになります。
面接の練習では家族や友人などに手伝ってもらいできるだけ本番に近い形でシミュレーションをおこない、表情やしぐさ、姿勢、話し方、時間などを意識して、改善を重ねていきましょう。
また、面接準備としてプロのキャリアアドバイザーにアドバイスをもらうのもおすすめです。オファー型転職サイト「PaceBox」なら、オンラインで転職やキャリアに関してキャリアアドバイザーに気軽に相談ができます。
さらに「PaceBox」のキャリアアドバイザーは、求職者の魅力を引き出し、求職者と寄り添って採用成功までサポートしてくれます。
面接に対する考え方を変えてみる
前述の「5.面接で落とされることに恐怖を抱いている」、「7.圧迫面接がトラウマになっている」など、面接に対する恐怖心やトラウマがある人の場合、面接への考え方を変えることが重要です。
例えば、面接に落とされたとしても自分の意見や価値観などに問題があるなどと考えるのではなく、「面接官に自分の意見や考えが理解されなかっただけ」と考えましょう。また、会社都合で落とされるケースも少なくありません。
そのため、たとえ面接で落ちたとしても「このまま就職できないのでは?」と考えるのではなく、「ほかにも自分を理解してくれる企業はあるはず」「今回は縁がなかった」と前向きに考え方を切り替えるのがおすすめです。
さらに面接の嫌な記憶を消すためには、うまく答えられなかった質問を振り返り、次の面接にいかすことが大切です。質問に答えられた成功経験を重ねることで、嫌な記憶が上書きされていきます。


面接の緊張をほぐす方法
人見知り・内向的な性格の人や緊張しやすい性格の人などは、面接の緊張をほぐす方法を知ることで面接に対する苦手意識が改善する可能性があります。
「面接で緊張するのは当然」と意識する
面接では誰もが面接官にうまく自分をアピールしなければならないと緊張しており、どんなに面接練習をおこなっていても、いざ本番になるとやはり緊張してしまうものです。つまり、面接では緊張するのが当たり前であり、「自分だけでなくほかの人も緊張している」「面接で緊張するのは当然のこと」と意識することで、面接の緊張がほぐれやすくなります。
また、人事採用は会社にとって重要な事柄のため、応募者だけでなく面接官も緊張していることがあります。「面接時はみんな緊張している」と思うことでおのずと気持ちがやわらぎます。
そして、緊張しているからと評価が下がるわけではありません。
むしろ緊張していることで熱意が伝わる場合もあるため、焦らずに自分の気持ちを伝えましょう。
緊張していることをあえて伝えてみる
面接時に自分が緊張していると感じた場合、あえて自分が緊張していると口に出して伝えてみましょう。それにより気持ちがやわらぎ、緊張をコントロールしやすくなります。例えば、自己紹介のときなどに「実は緊張しています」と一言面接官に伝えるとリラックスして面接に挑める可能性が高いです。
また、緊張をほぐすために面接官が「緊張していますか?」と尋ねることがあるので、そのような場合には正直に緊張していることを伝えると会話がしやすくなります。面接官も応募者が緊張していることは理解しているため、無理に緊張していることを隠す必要はありません。


ゆっくり話すよう心掛ける
面接中は緊張のあまり、歩く速さや話し方などが早くなりがちです。そのため、緊張している気持ちを落ち着かせるためにも、ゆっくりとした動作や話し方を意識しましょう。
特に早口になると、自分の考えの整理が追いつかずに伝えたいことがきちんと相手に伝わらない可能性があります。また、うまく話せない焦りから「言葉が出てこなくなる」、「緊張する」といった悪循環にも陥りやすいため、注意が必要です。
面接時はゆっくりと大きな声で丁寧に話すことを心掛けることで、面接官が聞き取りやすくなるだけでなく、次に何を伝えればいいのか考える余裕が生まれるため、伝えたいことを正確に伝えやすくなります。
話す内容を丸暗記しない
前述したように面接では聞かれる定番の質問などは、スムーズに回答できるように練習しておくことが大切です。ただし、面接で話す内容をただ丸暗記してしまうと、実際の面接で緊張のあまり暗記したことを忘れてしまったときに対応ができず、さらに緊張が増して受け答えしづらくなるなど問題が生じる可能性があります。
そのため、話す内容は丸暗記するのではなく、「志望動機」「退職理由」などキーワードを決めて要点を把握しておくことが大切です。要点を押さえるだけにとどめることで、応用しやすくなり、イレギュラーな質問にもスムーズに回答しやすくなります。
面接前に軽くストレッチをしてみる
面接前には緊張から体もかたくなりやすいため、面接前には軽くストレッチするのがおすすめです。ストレッチで体がほぐれることで、緊張もやわらぎます。
例えば、周りに人がいないときには立ち上がって腰を伸ばしたり、体を曲げたりしてみましょう。また、周りに人がいる場合には首や肩を軽く回してみるなど、体を少し動かすだけでも気分転換になってリラックスできます。
面接への苦手意識は克服できます!
面接を苦手に感じる原因はいくつかあるため、まずは自分の苦手意識の原因を理解し、自分に合った対処方法を実践することが大切です。また、苦手な面接を成功させるためにキャリアアドバイザーから的確なアドバイスがもらえる「PaceBox」を利用するのもおすすめです。
